4日目 12月13日(木)  九州満喫きっぷ利用
 八代-人吉-湯前-人吉-八代-日奈久温泉(日奈久温泉散策)-川内-鹿児島中央-都城  宿泊は都城。



 (4日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 青色が実際に移動した軌跡。)

 この日の目的は、くま川鉄道(人吉-湯前)と肥薩おれんじ鉄道(八代-川内)を乗車する「乗り鉄」がメインであるが、途中肥薩おれんじ鉄道内の
 日奈久温泉(ひなぐおんせん)駅で下車し、約1時間ほど日奈久温泉を散策した。
 まず、八代 6:57 発の肥薩線で人吉を目指す。この列車に乗車するために昨日は大浴場のない八代グランドホテルに宿泊したのである。この区間は
 2014年3月に1度乗車したことがあるが、その時は観光列車のSL人吉であった。(なお、12月はSL人吉は運休中)
 JR利用者にとって、南九州と北九州を結ぶ線は、この肥薩線と日豊本線しか選択肢がないが(旧鹿児島本線の八代-川内間は第三セクターの
 肥薩おれんじ鉄道になったため)、日豊本線の佐伯-延岡間は普通列車が下り1日1本、上り1日2本しか走っていないので、今回の旅行計画では
 肥薩線の八代-人吉間は何度も乗車する計画になってしまった。しかし、この区間は球磨川(くまがわ)沿いに走る車窓の良い区間なので、特に
 不満は感じていない。 人吉に 8:11 に到着。

  くま川鉄道の写真


 人吉でくま川鉄道に乗り換える。なお、くまがわ鉄道での駅名は「人吉温泉」となっている。 くまがわ鉄道はJR九州の湯前線を引き継いだ
 第三セクター路線であり、営業当初はJR九州から譲渡されたディーゼル車両を使っていたが今は全てリニューアルし、観光列車「田園シンフォニー」
 号として利用可能な綺麗な車両になっている。 多くの高校生らしき乗客を乗せた2両編成の列車が到着し、そのうちの1両が湯前行きとして
 折り返し運転される。 人吉温泉-湯前間は高原地帯を走るためか、途中から霧が立ちこめて車窓は何も見えなくなった。途中の多良木(たらぎ)駅
 に懐かしいブルートレイン車両が停車していたが、この車両は宿泊施設になっており、近くの温泉(多良木町ふれあい交流センターえびすの湯)の
 入浴料込みで大人3080円の料金となっているとの事。 人吉温泉-湯前間の沿線は、これ以外に目新しいものは無かった。 湯前 9:06 到着。
 湯前発 9:13 の折り返し列車で人吉に引き返し、人吉 9:55 に到着。

 くまがわ鉄道に乗車する、という目的は達したので、人吉 10:14 発の普通列車で八代へ引き返したが、この列車はラッキーな事に観光列車用
 車両であったので、とても乗り心地が良かった。 八代に 11:32 に到着。

  人吉-八代間の写真

 八代から肥薩おれんじ鉄道に乗り換える際に、約45分の乗り換え時間を肥薩おれんじ鉄道八代駅の待合室で過ごした。(ちなみにJR八代駅は
 改修工事中で待合室は無かった。) 待合室では同線が舞台となる、有村架純主演の映画「かぞくいろ」の宣伝をひっきりなしにしていた。
 肥薩おれんじ鉄道はJR鹿児島本線のうち八代-川内間 116.9km が九州新幹線開業に伴って第三セクター会社として再出発した会社で、駅の
 スタッフは全員オレンジ色の服を身につけていた。 この区間は当然電化されているが、何故か肥薩おれんじ鉄道の車両は全てディーゼルカー
 であった。 八代 12:16 の列車に乗車したが、終点の川内で約1時間ほどの待ち時間があるので、八代から2つ目の日奈久温泉駅で下車し、
 次の列車までの約1時間ほど日奈久温泉を散策する事にした。



  (日奈久温泉街の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 日奈久温泉は開湯600年の歴史がある温泉の町で、今でも白壁や木造三階建て旅館が残っている趣のある温泉街で、道幅も狭く昔の面影を
 残している。日奈久温泉から徒歩10分ほどで温泉街の中心地である「温泉センターバンペイ湯」に着く。そこから海の方に歩いて更に海沿いの
 散策路を歩くと「日奈久ゆめ倉庫」という多目的ホールがありその一角に観光案内所も併設している。観光案内所でパンフレットを入手し、
 パンフレットに掲載されているレンガ倉庫に行ってみたところ、2016年の熊本地震で倒壊してしまい今は更地になっており、見る事ができな
 かったのは残念であった。

  八代-日奈久温泉-川内-鹿児島中央-都城間の写真

 日奈久温泉駅にもどり 13:27 発の列車で川内へと向かう。八代-川内間はところどころ八代海の近くを走るので綺麗な車窓を楽しむことが
 できる。ただしこの日は曇りだったので青色の海は見る事ができなかった。途中、水俣病で名が知られるようになった水俣を通ったが、今は
 すっかり水銀汚染は解消されて綺麗な海になっているようだが水俣の観光スポットが水俣駅から少し離れているので今回水俣散策は割愛した。
 日奈久温泉から約2時間半で川内に到着し、ここからはJR鹿児島本線に乗り換える。川内-鹿児島中央間は九州新幹線も走っているが、
 JR九州は川内-鹿児島中央間は乗客数が見込めるためか第三セクター化をしなかったようである。
 鹿児島中央からは宮崎行きの電車に乗り換え、今夜の宿泊地である都城を目指す。もう17時半を過ぎてすっかり暗くなっていたので、
 残念ながら錦江湾(鹿児島湾とも呼ばれる)と桜島の美しい風景は見る事ができなかった。鹿児島中央駅から更に1時間半ほど電車に乗車し
 都城についたのは 19:05 であった。 今夜は大浴場完備の都城グリーンホテルに宿泊した。


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