3日目 12月12日(水) 九州満喫きっぷ利用
佐賀-唐津-西唐津-唐津(唐津市内散策)-虹ノ松原(虹ノ松原散策)-筑前前原-天神-西鉄天神-西鉄二日市-太宰府(太宰府散策)-
西鉄二日市-大牟田-八代 宿泊は八代。
(3日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 青色が実際に移動した軌跡。)
昨日とはうって変わってこの日は朝から晴天であった。 まず、佐賀 7:53 発の唐津行きの列車に乗り込む。佐賀から2つ目の久保田から唐津線
に入る。通学時間帯という事もあって、高校生らしき乗客が多かった。途中の山本駅で伊万里行き列車に接続しているのを見て、今回の旅行では
山本-伊万里間のJR筑肥線はカバーしていない事に気がついたが、この区間は大昔の大学生時代に乗車しているはずなので、次回の計画に回す
事にした。佐賀から乗車した列車は唐津に 8:59 に到着したが、この列車はそのまま西唐津行きになるので、そのまま乗車し、西唐津 9:03 到着。
西唐津から折り返し列車で唐津にもどり、唐津に 9:11 に到着。
(唐津市内の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)
唐津駅の観光案内所で観光用パンフレットを入手し、まずは唐津城を目指したが、時間節約のため行きはタクシーを利用した。
唐津城は、江戸時代初期の慶長7年(1602年)から慶長13年(1608年)にかけて築城され、江戸時代を通じて唐津藩の藩庁となったところであるが、
明治4(1871)年、廃藩置県によって廃城となり、その後昭和41(1966)年に文化観光施設として天守閣が復元し、更に平成29(2017)年に
リニューアルオープンしている。 天守閣へは石段を歩いて登るほかエレベーターを利用して登ることができるが、今回は徒歩で登ったが、途中
地元のボランティアの方々が清掃していた。唐津城には約35年前、私が社会人になってから来たことがあるが、その時は駅からの路線バスも
あったし、天守閣へのエレベーターも無かったので当時の記憶とは全く異なるものに思えた。城内部には藩制時代を物語る貴重な資料や武具、唐津焼
の資料、考古資料などが展示されており、5階の天守閣は展望台になっていて、玄界灘や松浦潟など抜群の眺望であった。
唐津市内の写真
唐津城天守閣を後にして、JR唐津駅方面へと向かう。旧唐津城の二の丸や三の丸跡は今や市街地化してしまっているが、現存する遺構としては石垣
や堀があり、模擬天守、復興の櫓や門が建てられ、石垣・堀が復元されている。たまたま三の丸辰巳櫓が復元されたところを通りがかった。
次の目的地は、旧唐津銀行本店の建造物であり、唐津城から徒歩10分ほどの距離にある。
旧唐津銀行本店は明治43(1910)年8月に着工し、明治45(1912)年3月に竣工し、東京駅や日本銀行本店などを設定した辰野金吾が監修している。
この建物での銀行としての営業は平成9(1997)年まで続き、同年に唐津市に寄贈された後保存修理工事を経て、平成23(2011)年3月より一般公開を
行っている。1階は多目的ホール金庫室営業室で2階は辰野金吾及び関連資料が展示された展示室になっている。
約2時間の唐津散策を終え、唐津 11:10 の電車で虹ノ松原へと向かう。虹の松原は17世紀初め初代唐津藩主寺沢広高(ひろたか)が防風・防潮の
ため、海岸線の砂丘にクロマツを植林したのがはじまりとされており、今は国の特別名勝で、三保の松原、気比の松原とともに日本三大松原のひとつ
に数えられる景勝地、という事になっている。 今回、JR虹ノ松原駅で下車し、次の電車までの約35分間に散策を計画していたのだが、駅周辺
は立ち入り禁止区間が多く、唯一散策路らしき道を歩いてたどり着いたのは松原病院であった。そういえば唐津駅の観光案内所で虹ノ松原について
訊いたとき東唐津駅と言っていたような気がするので、もう少しちゃんと聞いておけば良かったと後悔した。なお、虹ノ松原は「鏡山」から見ると
展望が良いらしいが、ここは徒歩で行くのは難しいので、いつか機会があればレンタカーで行ってみたいところである。鏡山の展望台は虹ノ松原駅
周辺からも見る事ができるので、今回は写真に収めるだけで我慢した。
虹の松原-天神間の写真
虹ノ松原 11:53 発の電車で筑前前原まで行き、そこで乗り換えて天神へと向かう。途中の姪浜(めいのはま)からは福岡市営地下鉄に乗り入れる。
そう考えると、唐津は福岡空港やJR博多駅から直通電車も走っており、とても利便性が良いところだと改めて感じた。
天神からは西鉄線に乗り換えて次の太宰府天満宮へと向かう。 西鉄天神から太宰府までは途中西鉄二日市で乗り換えても約45分で行く事が
でき、非常に交通の便が良いところである。
(太宰府天満宮の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)
太宰府天満宮は、「学問・至誠・厄除けの神様」と言われている菅原道真(菅原道真公、菅公)をお祀りする神社で、日本全国からご崇敬を集めており、
多くの参拝客が訪れるところで、菅公の霊廟として篤く信仰されているが、この日は日本人だけではなく外国人の参拝客も多かった。
太宰府天満宮は梅の名所と言われているが、それは菅原道真が生前、梅をこよなく愛していた事に起因するようである。しかしこの季節(12月中旬)
では残念ながら梅の花を楽しむ事はできない。そういえば参道で「梅ヶ枝餅」という太宰府名物を売っている店が多かっが、これは中にあんこの
入った焼餅に梅の花の焼き印が入っているだけのもので、梅の味がするお餅ではない。境内に、「御神牛」の像があるが、無実の罪で大宰府に流された
菅原道真がこの地で生涯を終え遺体を牛車に乗せて進んだところ、牛が座り込んで動かなくなってしまったので、当時の人々は菅原道真がこの地に
とどまりたいという思いの表れだと考え境内に埋葬したところ、その後菅原道真が無実だったことが認められ、牛の像も神様として崇められるように
なった、との事である。 太宰府天満宮境内は、太鼓橋・平橋、桜門、本殿というメインルートのほかに、毎年6月には花菖蒲がいっせいに開花する
菖蒲池、太宰府天満宮にゆかりの多彩な考古資料や関連資料が展示されている九州国立博物館などがあり、さらに奥に行くと場違いと思われる遊園地
があり、一番奥には斎場である祖霊殿がある。 また、太宰府天満宮の隣には光明禅寺(こうみょうぜんじ)という石庭が美しい寺があったが、
残念ながらこの石庭は写真撮影禁止となっていた。ちょうどこの付近に庭の木を手入れする業者が作業していたが、クレーン車を使った本格的なもの
であった。
太宰府天満宮の写真(1)
太宰府天満宮の参道は「梅ヶ枝餅」を売っている店が多かったが、途中スターバックス太宰府天満宮表参道店は、店舗の入口から店内にかけて、
伝統的な木組み構造を用いた特徴あるデザインの店で、2020年東京オリンピック/パラリンピックの国立競技場を設計しているあの建築家隈研吾氏に
より「自然素材による伝統と現代の融合」というコンセプトをもとに設計されたものである。海外でも有名のようで、多くの外国人が建物の写真を
撮っていた。
太宰府天満宮の写真(2)
西鉄線で太宰府駅にもどり 16:01 発の西鉄二日市行きの電車に乗車し、西鉄二日市からは 16:17 発の特急電車へ大牟田へと向かう。
九州満喫きっぷは特急料金が不要な区間は乗車可能なので、約50分間大牟田まで快適に過ごすことができた。
大牟田からはJR線に乗り換え八代駅に 18:42 の到着。 今夜はここから徒歩12分の八代グランドホテルに宿泊したが、こんかいの旅行で唯一
大浴場が無いホテルであった。
旅行記(4日目)
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