3日目 3月24日(火)
 福山-府中-三次-石見川本(散策)-江津-出雲市-松江(泊)


 この日は列車での移動が中心で、目玉は「日本一乗客が少ない路線」と言われている三江線の乗車である。
 明るい間に三江線を全線乗車するのは意外と難しく、事前にいろいろと検討した結果、今回の福山から入るコースが最適という結論
 に達した。このコースでは三江線の石見川本駅で約90分の列車待ちの時間があるが、結果的に石見川本市街地を散策できて良かった。



 (3日目の行程。GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 赤色が実際に移動した軌跡。)


 まず、福山発 7:18 の府中行きの福塩線の電車に乗る。福塩線の福山-府中間は電化されており電車の本数も多い。この沿線は
 福山市の市街地を走り、この時間帯では地元の高校生が多く乗車していた。府中着 8:06 で5分の接続で三次行きの列車に乗り換えるが、
 府中から先は非電化で列車の本数もかなり少なくなり、車窓も一変して人家も少なく寂しい風景となる。この路線には昨年の広島県の
 土砂災害の被害を受けた地域も含まれているようである。

   
福山-石見川本間の写真

 三次駅に 9:56 到着。1分の接続で、待望の三江線の石見川本駅行きの列車に乗り換える。石見地方は石見神楽で有名なところであるが
 三江線は神楽が島根から広島へ伝播したルートと重なりあうので、三江線の各駅に「神楽愛称駅板」を設置し、愛称駅名が本来の駅名
 のほかに各駅についている。 また、この列車は石見神楽のラッピングが施されていた。列車は江の川沿いに走るが雰囲気は、
 四国の四万十川沿いに走る予土線に似ている。 終点の石見川本駅には 12:09 に到着した。



   (石見川本散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 驚いた事に、石見川本駅では、地元のボランティアの方が、90分間を楽しむための食事処や散策コースの案内をやっており、ここでは
 駅のコインロッカーも貸自転車も無料であった。ボランティアの方の説明では、石見川本付近は昔は宿場町で栄えたなごりで、今でも
 人口の割にお店が多いところ、との事である。確かに食事処も数カ所あったが、私は駅前のお寿司屋で寿司と蕎麦のセットメニューを
 頼んだ。この食堂には、旅人用ノートがあり感想を自由に書き込めるようになっており、約1年前の災害で三江線が長期間不通になった
 後に復旧した事のお祝いメッセージも多かった。食堂のご主人の話では、このまま三江線が廃止になるのではと危惧していたが、同じく
 不通になっていた山陰本線の復旧とペアで陳情した効果があって復旧して良かった、との感想であった。
 昼食後は、貸自転車で、江の川、妙船寺、悠邑ふるさと会館など石見川本の市街地を散策したが、ふるさと会館の入口がわからず、
 時間の余裕がなかったため中へ入ることができなかった。

   
石見川本散策の写真

 石見川本駅から 13:47 発江津行きの列車に乗り込むが、先ほどの石見神楽のラッピングが施されている列車であった。江津駅近くの
 江の川河口ではボートの練習をしている人を見かけた。 江津着 14:49 で3分の連絡で出雲市行きの列車に乗り換える。

   
石見川本-出雲市間の写真

 途中の仁万(にま)駅では特急列車の通過待ちがあったが、出雲市には 17:00 の定時に到着。列車を乗り換えて、松江に 18:01 到着。
 本日は松江駅のそばのビジネスホテルで、大浴場は残念ながら人工温泉であった。


    出雲市-松江間の写真




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