2日目 3月23日(月)
広島-広-竹原(散策)-三原-福山(散策)-尾道(散策)-福山(泊)
この日は、まず呉線で安芸の小京都と呼ばれている竹原へ行き、その後一度福山まで行き荷物預けと昼食をとり、その後夕方まで
坂道の多い芸術文化のまちである尾道を散策し、福山に戻る、というコースである。
(2日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 赤色が実際に移動した軌跡。)
2012年9月に引き続き、今回もまた呉線に乗車して、瀬戸内海の絶景を眺める事にする。呉線は広島-広間は比較的電車の本数は多いが
その先の広-三原間は日中は1時間に1本程度しかない。時間があれば海軍ゆかりの地である呉を散策したいところであるが、今回も
割愛し広まで行き、広で三原行きの電車に乗り換え、竹原に向かう。 安芸の小京都と呼ばれる竹原は、今(2015年3月)は、NHKの
朝の連続テレビ小説「マッサン」ムード一色であった。 というのは、竹原はマッサンのモデルになった竹鶴政孝が生まれたところで
あるためである。 JR呉線の広-三原間にもマッサン関連のラッピングを施した電車が走っているが、あと数日でマッサンの放送が
終わった後もしばらくはラッピングが残るのであろうか。
JR竹原駅から徒歩10分のところに、「道の駅 たけはら」があり、ここが竹原の町並み保存地区の入口となる。歩き始めるとすぐに
地蔵堂や長生寺(ちょうせいじ)といった昔からの寺院があり、その先には竹鶴政孝の生家である竹鶴酒造があるが、ここは現在も
実際に酒造りをし実際に生活もされているので内部の見学はできないのであるが、誤って、建物の中を見学できる、などと紹介されて
いるサイトがあるためか、現在ははっきりと「閉館中」となっていた。しかし、酒造りの資料の一部はすぐ先の「歴史民俗資料館」で
で見ることができた。ここではそれ以外にも、竹鶴政孝展をやっておりマッサンのドラマの紹介資料が展示されていた。
古い町並みをぶらぶらと散策し、JR竹原駅へと戻る。少し急ぎ目であったが、道の駅での土産物の物色を含めて約2時間の楽しい散策
であった。
広島-竹原間と竹原散策の写真
(竹原散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)
JR竹原駅から電車に乗り三原で乗り換えて福山へと向かう。JR福山駅のコインロッカーに大きな荷物を預け、駅前の福山城を散策した。
福山城は1619年に水野勝成が福山藩の初代藩主として築いたもので、天守閣は博物館となっており歴代藩主の資料等が展示されているが
この日は月曜日の定休日だったため、残念ながら見る事はできなかった。福山の観光では坂本龍馬が歩いたと言われている名高い旧跡が
数多くのこされているレトロな港町の鞆の浦(とものうら)が有名であるが、今回は割愛して尾道に向けて引き返す。
福山の写真
(尾道散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)
尾道と言えば、林芙美子などの多くの文人に愛され名作や映画が誕生した街であるが、同時に非常に坂が多く、また多くの古寺がある
ところでもある。そこでまず、駅前でもらったパンフレットに記載された、「古寺めぐりコース(石畳)」を散策する。狭い石畳の
坂道を歩き、持光寺、海福寺、光明寺、宝土寺を見たあと、一旦このコースから外れ、尾道観光の定番である千光寺へ向かう。
途中に、「おのみち文学の館」の碑があったが、これは、志賀直哉の旧居、中村憲吉の旧居、文学記念室、の3つから構成され、
尾道市制百周年を記念して 1999 年に整備されたものである。 志賀直哉の旧居は、ここで暗夜行路の草稿を練ったところであるが、
実際に尾道には約半年しか在住しなかったとの事である。中村憲吉旧居は広島県出身のアララギ派の歌人である中村憲吉が静養中に
亡くなったところで、かつては多くの文人たちもここに見舞いに来た、との事である。 文学記念室は、尾道にゆかりのある文学者
の資料が揃えられていたが林芙美子専用のコーナーが常設されていた。
3つの文学の館を見た後は、さらに坂道を登り千光寺への向かうが、途中の天寧寺三重の塔を見下ろすところが、「寺と坂道と海の
まち 尾道」を表す絶景ポイントになっている。 千光寺は山の上にあるので、ここから尾道の町並み、対岸の向島やしまなみ海道
の新尾道大橋の絶景を十分に楽しむ事ができた。千光寺は中国三十三観音霊場第十番札所であり、境内にはたくさんの岩がある。
その1つの鼓岩(ポンポン岩)は、NHK連続テレビ小説「てっぱん」ではオープニングのシーンに出てくる大きな岩として撮影された、
との事で「てっぱん」ポスターも見かけた。 さらに上をめざすべく「石鎚山鎖修行」というところに来たが、ここは岩に備え付け
られた鎖を使って登る必要がありチャレンジしたが腕の力が衰えたためか非常にきつかった。コートのポケット部が一部岩と擦れた
ためコートに小さい穴を開けてしまう、という失態を演じてしまった。
尾道の写真(1)
今回は利用しなかったが、千光寺は麓からロープウェイを使って登る事ができ、更に上にはロープウェイの駅があるので、千光寺の
掲題から車道を歩いて、駅の展望台からの眺めを楽しんだ。 下りは「猫の小道」という標識があったのでそこを通る。確かに尾道
には猫が多く、坂道のあちらこちらでひなたぼっこをしていた。
千光寺から坂道を下り、「おのみち映画資料館」と「おのみち歴史博物館」へと向かったが、歴史博物館は残念ながらお休みで
あった。映画資料館には昭和時代の映画のポスターが多数あり懐かしかった。
再び坂道を登り、「古寺めぐりコース(石畳)」の散策を続ける。 さっき見た三重の塔がある天寧寺から少し下がったところに
尾道ART館という名の無人の古い建物があったが、ここは高齢になり坂道の多い環境に生活ができなくなり手放された住居跡であった。
最近このようなところが増えたとの事。建物に展示物を飾って、入口に無人の入場料(100円)入れがあったが、この収入で建物の
メンテナンスをするとの説明が記載されていたので、喜んでメンテナンスに協力した。
古寺めぐりコースでは、妙宣寺、大山寺、西國寺、西郷寺、浄土寺などを見たが、西國寺の三重の塔は境内のさらに奥にあり、
多くの階段を登らないとたどり着けなかった。 また浄土寺は今回の散策コースでは新尾道大橋に最も近いところなので、ここから
しまなみ海道が近くに見えた。
尾道の写真(2)
帰りは、車道と尾道商店街のアーケードを通り尾道駅へと向かったが、商店街はあまり活気がなかった。
尾道駅から再び電車で福山へ向かう。 本日の宿泊地は福山駅のそばのビジネスホテルである。
旅行記(3日目)
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