1日目 3月22日(日)
町田(自宅 3月21日夜発 小田急線)-小田原-大垣-米原-相生-岡山-糸崎-宮島口-宮島(散策)-宮島口-広島(泊)
1年前の昨年3月の青春18キップの旅行時と同様に、町田を3月21日の23時前に出発し、小田急線で小田原に向かう。約1時間ほどで
終点の小田原に着いた後、日が変わったのを確認してJR小田原駅の改札に入り、「ムーンライトながら」を待つ。
ムーンライトながらは定刻通り5時51分に大垣駅に到着した。
今回は、前回と異なり休日ダイヤとなっているので、姫路以西へは1年前の時に比べ約1時間早く到着する事ができ、電車を乗り継げば
宮島口へは 14:11 に到着する事が可能であり、宮島散策の時間が平日の場合に比べ約1時間増える事になる。
実はこのために出発日を土曜日深夜に設定したのである。 しかし、休日と春休みが重なっているためか、電車の乗客が多く、
途中座れない区間があった。
まず、大垣-米原間の約40分は座れなかった。この電車は元々4両編成なのでムーンライトながらが運行している時は平日でも座るのが
難しく、3回の青春18キップの旅行では今回で1勝2敗となった。
米原-相生間の新快速と相生-岡山間は何とか座れたが、電車内は1年前に比べてかなり混んでいた。岡山-糸崎間は途中の福山までは
立ちっぱなしであったが、糸崎-宮島口間は座る事ができた。ちなみに1年前は九州の鳥栖まで行ったが、大垣からは楽勝で座れていた。
JR宮島口駅で下車し、荷物をコインロッカーに預けようと思ったが、あいにく全て使用中だったが、徒歩約5分の宮島桟橋のコインロッカー
で何とか預けることができた。
宮島は島なので、フェリー船を使う必要があるが、フェリーを運行する会社として宮島口-宮島間には、JR西日本と広島高速交通の2社が
それぞれ約15分毎に運行しているので、ほとんど待ち時間がなく乗車する事ができる。なお、青春18キップを持っているので当然JR西日本
のフェリーの方に乗船したが、運賃は両社とも180円と安価である。 この日は日曜で天気も良かったことから、外国人を含む多くの観光客
が乗船していた。ちなみに本州側の宮島口もこの両社が駅を所有しており、本当に両社が切磋琢磨して競争しているようなので、これが
乗客のサービス向上に繋がっているのだと感じた。なお、宮島口は広島高速交通の方が宮島桟橋まで徒歩1分と近いので、広告看板では
この便利さを強調していた。
日本三景の1つの宮島は、行政区分としては広島県廿日市(はつかいち)市宮島町となり、平成24年度の資料では人口は1823人で65歳以上
の高齢者が約4割を占めているとの事であり、この人数だけでは年間約344万人(2010年のデータ)の観光客に対応できないので、多くの
観光関係の人もこのフェリーを利用するのであろう。
フェリーは厳島神社のシンボル的な存在である大鳥居を右手に見ながら約10分で宮島桟橋に到着した。
自宅-宮島桟橋間の写真
宮島桟橋にあった散策地図を片手に厳島神社方面に歩いていると、多くのシカがいたが、奈良公園のシカの場合と違いシカ用煎餅は売って
おらず、こちらのシカには餌やり禁止、との事であった。 しかし後で調べて見ると、どこかの行政機関が代わりにシカに餌をあげている
ようでもなく、宮島にはシカの好物のササ等の植物も不足しているらしいので、このままでは約500頭と言われているシカが餓死してしまう
のではないか、と思われ少し気になる。 宮島は世界遺産に登録されたのだから、野生のシカとの共存を観光資源として考えているならば
世界遺産にふさわしい対応が必要なのではないか、と感じた。
厳島神社は、州浜に社殿が建てられているため、満潮時には社殿が海に浮かんでいるように見え、大鳥居へは歩いて行けなくなるが、
この日の午後は干潮時だったので、大鳥居へは歩いて行く事ができた。 厳島神社の社殿は全て国宝か重要文化財となっているので
見どころは多く、約20分ほどをかけて参拝を行った。
宮島桟橋周辺と厳島神社の写真
当初は予定していなかったが、宮島ロープウェイの下り最終が 17:30 ということだったので、ロープウェイで弥山(みせん)山頂に行く
ことにした。 厳島神社からロープウェイ乗車口の紅葉台駅までが徒歩約15分の上り坂でキツかった。
紅葉台駅からは原生林の真上を通り榧谷(かやたに)駅まで行き、ここから別のロープウェイに乗り約5分で獅子岩駅に到着。
まず獅子岩駅付近の展望台から瀬戸内海を眺めたが、もやがかかったような風景で瀬戸内海の島々がはっきり見えず残念であった。
獅子岩駅では「下りのロープウェイの最終は 17:30 なので乗り遅れない事。乗り遅れると徒歩での下山が必要」というアナウスが何回も
流れていた。 獅子岩駅に着いたのが 16:00 頃だったので、1時間半で弥山山頂まで行って帰ってくる必要があり、多少急ぎ足で
弥山山頂への散策コースを歩く。(パンフレットでは約1時間の所要時間となっていたがロープウェイのスタッフに訊くと1時間半くらい
との事であった)
弥山山頂までの散策コースは途中の霊火堂までは1本道であるが、霊火堂から弥山山頂までは2つのコースがあるので、今回はパンフレット
の記載のとおり、上りは観音堂・文殊堂経由、下りは大日堂経由のコースとした。
獅子岩駅から最初は下りで途中から上りの道を約25分歩き、霊火堂に到着した。霊火堂は弘法大師が焚いた火が1200年以上燃え続けている
「消えずの火」があり、この火で沸かした霊水は万病に効くと言われているとの事。霊火堂の向かいにある弥山本堂は唐から帰国した弘法大師
が霊地を探して宮島に立ち寄った際に建てたもの、と言われている。なおこのあたりは、炎も愛もエンドレスという事で「恋人の聖地」と
呼ばれている。このため若いカップルも多かった。
霊火堂から三鬼堂と観音堂・文殊堂を経由して弥山山頂までと足早に進む。弥山山頂の360度のパノラマの眺めは獅子岩展望台からのものに
比べスケールは大きくなっているが、残念ながら同様にもやがかかっていた。
弥山山頂からは大日堂経由で霊火堂へと向かう急な下り坂の多い道で、ほとんど人と会うこともなく霊火堂へは10分もかからず到着した。
霊火堂から獅子岩駅へ向かう途中に、下山ルートの案内があったので、最終ロープウェイに間に合わない場合はここから約1時間半の下りの
コースを歩く事になる。しかし、獅子岩駅へ向かう途中でも上り方面へ向かう人に何組か出会ったので、実際に下山する人もいるかもしれない。
獅子岩駅からロープウェイに乗り更に榧谷駅に乗り換えて紅葉台駅に着いたのは上りのロープウェイの営業時間が終わる 17:00 を過ぎていた。
今度は無料のシャトルバスで厳島神社付近まで戻り、宮島桟橋へと向かう。
途中、五重塔と千畳閣という名の古い建物に立ち寄った後、お土産店が並ぶ参道を通り、宮島桟橋への向かう。帰りのフェリーも多くの
乗客が乗車していた。
宮島ロープウェイと弥山ハイキングコースの写真
宮島口から行きと同様JR宮島口駅に行き、JR線で広島へと向かう。広島駅の食堂街で夕食を済ませ、ホテルにチェックインしてから
大事な事を忘れていた事を思い出した。 今回の旅行では GPS ロガーという、行動した位置情報を記憶する装置を持参してきたのだが、
GPSロガーのスイッチをJR宮島口駅で入れるのを忘れてしまったので、残念ながら宮島で行動した位置情報を記憶する事はできなかった。
明日は忘れないように注意しよう。
厳島神社境内からJR宮島口駅までの写真
旅行記(2日目)
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