4日目 6月16日(水)  「ハロー!自由時間パス」利用

 鹿児島中央(鹿児島市内散策)-熊本-三重町(泊)



 (4日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 青色が実際に移動した軌跡。)


 この日は14時頃まで鹿児島市内散策を楽しみ、その後九州新幹線と豊肥本線の特急列車で今夜の宿泊地の大分県三重町へ向かうという
 行程である。 しかしあいにくこの日は朝から小雨が降っており、さらに悪いことに、計画していた大名庭園である仙巌園(磯庭園)
 や尚古集成館など島津家ゆかりの観光スポットはコロナ禍の影響で閉鎖中との事。嘆いていても仕方がないので、市電・市バス1日
 乗車券(600円)を購入し、まずは城山展望台を目指す事とした。 乗車したのはレトロな路面電車風のバスで、鹿児島中央駅から
 各観光スポットを経由して一周約80分をかけて再び鹿児島中央駅に戻ってくる「カゴシマ・シティ・ビュー」と呼ばれるものである。
 バスは 8:30~17:30 の間30分間隔で1日19便走行しているが、始発の 8:30 発の第1便に乗車し、城山には 8:54 の到着。バス停
 から徒歩3分で城山展望台に着くことができた。城山展望台は桜島を眺める観光スポットとして有名なところであるが、あいにくの
 悪天候で桜島はよく見えなかった。 30分後の次のバスで異人館(旧鹿児島紡績所技師館)へと向かい、異人館バス停に 9:51 に
 到着。ここは、第29代薩摩藩主 島津忠義が日本初の洋式紡績工場を作った際に招いたイギリス人技師の宿舎であり、コロニアル様式の
 ベランダや日本の寸法による設計など和洋折衷の建築様式で、幕末における洋風化建築の進展を示す貴重な遺産として保存されている。
 建物は国の重要文化財、敷地は国の史跡に指定されており、平成27年(2015年)7月には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、
 石炭産業」の構成資産の一つとして、世界文化遺産に登録された。館内には当時を物語る写真や資料も数多く展示されている。



  (市電・市バス1日乗車券)



  (鹿児島市内の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 再びシティ・ビューを使って鹿児島中央駅付近に向かい、途中の鹿児島本港(桜島桟橋)で下車。せっかくなので、フェリーで桜島へ
 渡る事とした。桜島へのフェリーは、日中は1時間に3~4本あり、所要時間も約15分と短く非常に利便性が良い。船内にはそば・
 うどんの軽食ができるお店もある。この航路は観光用というより鹿児島市民の生活航路の様相である。桜島港のターミナルからは
 観光バスも運行しているがコロナ禍なので今は運休中であった。押し返し鹿児島本港(桜島桟橋)へ引き返す。ここから再び、
 シティ・ビューを使って鹿児島市の繁華街である金生町まで移動した。バスを降りて最初に目に入ったのは、ルネサンス調の外観が
 特徴の山形屋百貨店である。建物の中に少し入ってみたが、店内は盛況で鹿児島の特産品が販売されているコーナーもあった。
 山形屋から徒歩5分くらいのところに西郷隆盛銅像がある。東京上野公園の西郷隆盛銅像が浴衣姿で愛犬を連れた庶民的な姿である
 のに対し、こちらは陸軍大将の制服姿で、城山を背景に仁王立ちする高さ8メートルの堂々たるモニュメントとなっている。
 西郷隆盛銅像の向かいに趣のある建物があったので近くにあった「まち歩き観光ステーション」で訊いたところ、中央公民館で
 あることがわかった。

   鹿児島市内の写真

 次の目的地である、鹿児島市維新ふるさと館へ行くため加治屋町まで路面電車を利用する。電車の停車場の近くに大久保利通銅像
 があり、ここから「歴史ロード維新ふるさと道」という散策路を歩くと鹿児島市維新ふるさと館に到着。この近くに西郷隆盛誕生の
 地があり、石碑も建てられていた。鹿児島市維新ふるさと館は明治維新をわかりやすく紹介する歴史観光施設で、音や光やロボット
 など多彩な演出によって西郷隆盛や大久保利通など近代日本を築いた先人たちの業績を学ぶことができるようになっている。
 ただし当日はあまり時間に余裕がなかったので、パネル展示を一通り見るだけとなった。

   鹿児島から三重町までの写真

 天気にはあまり恵まれなかったが、約6時間半の鹿児島市内散策を終え、鹿児島中央 14:05 発の九州新幹線「さくら 560号」で
 熊本へと向かい、熊本からは昨年(2020年)8月に全線復旧開通した豊肥本線の「九州横断特急」で今夜の宿泊地である三重町
 へと向かう。この路線は大学生の時の九州旅行で乗車して印象に残っているが、復旧後も立野駅はスイッチバック方式のままで
 あった。今夜の宿泊地の三重町には 17:19 の到着で、宿泊は大浴場完備の「ホテル ますの井」である。


   旅行記(5日目)

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