4日目  12月16日(木) JR西 どこでもきっぷ
 岡山-鳥取-浜坂-湯村温泉(散策)-浜坂-豊岡-出石(散策)-江原-福知山-京都-敦賀(泊)



 (4日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
  青色が実際に移動した軌跡。)


 この日は、朝早くホテルをチェックアウトし、岡山 6:47 発で智頭急行線経由の鳥取行き「特急スーパーいなば
 1号」に乗車する。 昔は岡山から鳥取へ行く際には津山経由が普通で、私も学生時代には岡山発鳥取行き
 「急行砂丘」に乗車した経験があるが、1994年に上郡-智頭間を走る第三セクターの智頭急行線が開業して
 からは、こちらがメインルートとなっている。智頭急行線は2021年4月にも乗車して沿線の散策を行ったが、
 沿線は高架でほとんど踏切が無いため高速運転が可能となっている。 岡山を出発して山陽本線の上郡から
 智頭急行線に入り同時に進行方向が逆になるが、運転士は交代されていたがJR西日本の乗務員は引き続き
 智頭急行線内も業務を行っていた。智頭急行線内では、佐用と大原に停車し智頭では再び運転士が交代と
 なる。智頭からは昔から存在しているJR因美線の路線に入るが、ここは線路設備自体が古いためか高速運転
 ができないようで極端にスピードが落ちてしまう。途中若桜鉄道との乗り換え駅である郡家(こうげ)に停車後、
 鳥取には 8:38 の到着。 鳥取では次の列車までに時間があったので、名物駅弁の「元祖かに寿し」を購入し
 遅い朝食をとり、駅売店で家族へのお土産を購入して宅配便で発送を依頼した。



   (湯村温泉の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 鳥取 9:30 発の浜坂行きの各停列車に乗車して、浜坂からは町民バスで26分の湯村温泉へと向かう。
 湯村温泉は平安時代(848年)開湯という歴史ある山陰の山峡にある閑静な湯治湯で、「湯けむりの郷」
 とも称され、また1981年のNHKドラマ「夢千代日記」(吉永小百合主演)のロケ地としてその風情が全国
 に知られるようになり、以来「夢千代の里」とも言われている。 実際にも夢千代の銅像が吉永小百合を
 イメージして建立されている。
 ここは、「荒湯」という高温の噴出泉が中心部にあり、春来川を中心に温泉街となっている。「荒湯」は
 嘉祥元(848)年に慈覚大師によって発見された湯村温泉の源泉で、98度の熱湯が毎分470リットルも
 湧出しており、荒湯ではその高温の湯壺を使って卵や野菜、芋をゆでる事ができるようになっている。
 荒湯のそばを流れる春来川沿いには「ふれあいの湯」と呼ばれている足湯が二か所設けられており、
 ベンチに腰をかけて足をゆっくり浸しながら湯村温泉の川から沸き立つ湯けむりの風情を楽しむ事が
 できる。温泉街を散策した後少し時間があったので「夢千代館」へと立ち寄った。 ここはNHKラマの
 中で描かれる昭和30年代後半以降の懐かしい湯村温泉を再現したところで、夢千代日記に登場した
 「はる家」「煙草屋旅館」などが再現されており、また吉永小百合さんゆかりの品々をはじめ、夢千代
 日記を通じた広島市との友好関係や、吉永小百合さんが取り組まれている平和維持の活動も紹介
 されている。 温泉街で昼食をとった後、湯村温泉 12:55 発の町民バスで浜坂駅へと引き返す。

  湯村温泉の写真

 浜坂 13:30 発の「特急はまかぜ4号」に乗車して次の目的地の豊岡へと向かう。この「特急はまかぜ
 4号」はJR播但線経由で大阪行きとなるが何故か全車座席指定となっている。 特に需要が多そうな
 ルートと思えず、当日は実際に乗客が少なかったので、自由席車両があっても良いと思うのだがJR
 西日本の意図がわからない。この列車は途中有名な城崎温泉を通り豊岡には 14:23 に到着。
 ここからバスに乗り換えて出石へと向かう。




   (出石散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 出石(いずし)は兵庫県豊岡市にある地区で、かつての出石城の城下町。豊岡市出石伝統的建造物群保存
 地区の名称で国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。また、出石は「但馬の小京都」とも
 呼ばれており、出石そば但馬牛などのグルメでも有名である。出石は1998年春に家族旅行で一度来た事が
 あり、その時は大人は出石そば、子どもたちは洋食屋で昼食をとった記憶があるが、そば店が多いのは当時
 と変わっていないように感じた。今回は70分程度しか時間が確保できなかったので、辰鼓楼(しんころう)と
 出石城跡の2点に絞って散策を行った。 辰鼓楼は明治時代から時を刻む日本最古の時計台で、古い町並み
 の中にそびえ立つ姿はとても印象的で、家族旅行の時とイメージは変わっていなかった。出石城跡は家族
 旅行の時は行かなかったスポットで、石段を上がって最上段の稲荷台から見渡す城下町ならではの街並み
 は絶景であった。 ただしこの頃からあいにくの雨でしかも夕方だったのでとても寒かった。 残りの時間は
 多くのそば店を横目に町並みを散策してバスターミナルに引き返す。

  出石の写真

 出石からは豊岡ではなく江原行きのバスに乗車する。バスの料金が少し安かった点と、バスの江原駅到着
 時刻と江原発京都行き特急の発車時刻がほぼ同じだったので、運が良ければ間に合うかも、と考えたから
 である。残念ながら間に合わず、江原駅で1時間近く待つ事になったが、江原駅周辺にはお店はほとんど
 無く、これならば豊岡行きのバスを選択した方が良かったと少し後悔した。 江原 17:47 発の行きの各停
 列車に乗車し福知山で特急列車へ乗り換え京都には 20:21 の到着。この特急列車はJR西日本製の電車
 ではなく京都丹後鉄道製の気動車(ディーゼルカー)であった。 京都で 20:38 発の「特急サンダーバード
 47号」に乗車して敦賀に 21:32 の到着。
 今夜は「ホテルルートイン敦賀駅前」という良く利用しているルートイングループのホテルであったが到着が
 遅かったためか本館でなく屋根続きではない別館での宿泊となった。


   旅行記(5日目)


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