3日目 9月5日(木)レンタカー
 防府-(レンタカーで散策)-新山口(泊)




(3日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
  青色が実際に移動した軌跡。)


 本日は防府駅前のトヨタレンタカー営業所でレンタカーを借用して、山口県内をドライブし、20時まで営業
 している新山口駅前の営業所に返却する、というルートである。
 まずは下関市の火の山を目指す。防府-下関間は中国自動車道を使って約1時間20分程の行程であるが、
 途中で寄ったサービスエリア(SA)の店舗がセブンイレブンだったのにはびっくりした。火の山付近で
 道を間違えてしまい、ロープウェイ山麓駅(壇の浦駅)ではなく山頂に行ってしまったが、気を取り直して
 再びロープウェイ山麓駅へ引き返した。



 (火の山公園周辺の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 火の山は標高268mの山で山頂は公園となっている。ここからは眼下に広がる瀬戸内海・日本海が一望でき、
 山口県屈指のビューポイントとなっており夜景も綺麗なところである。火の山、という名前は、はるか昔、
 山頂に敵の襲来を都に知らせるための狼煙台が設けられていたことが由来だと言われているとの事である。
 山頂へは、先ほど間違って行ってしまったが自動車でのパークウェイ(通行無料)のほか、徒歩でも30分
 程度で行く事ができる。しかし、1958年(昭和33年)に開業したロープウェイが人気である。しかし多くの
 人に親しまれ愛されてきた現在のロープウェイは66年が経過して老朽化しているため、今年(2024年)の
 11月10日(日)を最後に、一旦営業を休止する事になっている。

   火の山公園周辺の写真

 “昭和レトロ”な火の山ロープウェイ、と言われているように、このロープウェイは山頂駅付近の運転席
 で手動運転をしており、ロープウェイ内の案内も自動音声によるガイドではなく、人間のガイドが天候や
 乗客の年齢層に応じて案内内容を変更している、との事である。ロープウェイのリニューアルは3年後を
 予定しており、その時は自動運転で自動音声ガイドになってしまうようである。
 山頂の火の山公園からは、関門海峡にかかる関門橋が美しい姿を見せてくれ、また山頂には明治21年から
 築造された火ノ山砲台跡も見る事ができた。これは当時の重要な軍事拠点として4箇所の砲台が築かれ、
 一部には当時の面影が残っている。
 ロープウェイで山麓駅に戻ると、火の山ユースホステルの案内板が目に入ったが、実は大学生時代にこの
 ユースホステルに宿泊した事があった。しかし調べたところ当時から場所が少し移動したようであった。

 次は角島(つのしま)へと向かう。角島は「コバルトブルーの美しい海に囲まれた絶景島」といううたい
 文句で観光ポスターにも角島大橋の写真を良く見かける。火の山ロープウェイ山麓駅を出発し下関市街部
 を通り抜け国道191号線に入り角島へと向かう。国道191号線の案内表示に「萩 ○○km、特牛△△km」
 というのを良く見かけたが、特牛(こっとい)という名は鉄道ファンでは難読駅名の1つとして有名で
 ある。下関市街地から約1時間ほど走行して「道の駅 北浦街道 豊北(ほうほく)」に到着。




 (角島周辺の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 ここは本州最西端の道の駅で、豊北町産の新鮮な魚介類をはじめ、野菜果物など豊北の海の幸から山の幸
 まで取り揃えており、全国でも人気の道の駅の1つであり、この日も観光客よりも地元の人が多いくらい
 混雑していた。道の駅から約15分ほどで角島大橋に着いたが、残念ながら運転中だったので橋を走行中
 の写真は撮れなかった。角島大橋を渡ると、釣りや海水浴、キャンプなど年間を通じて様々なレジャーを
 楽しめるリゾート地である角島に入る。今回は角島のシンボルである角島灯台を散策する事にした。
 角島灯台は日本海を一望できる、高さ約30mの石造り灯台で、105段のらせん階段を上ると、角島全体を
 見渡せる大パノラマの絶景が広がっていた。特にこの日は天候が良かったので、日本海の海の色がとても
 綺麗であった。

   角島周辺、JR特牛駅の写真

 角島から少し逆戻りとなるが、JR特牛駅に立ち寄る事にした。この駅を含む山陰本線の一部は昨年
 (2023年)6月の大雨により現在不通になっている。しばらく列車が走っていなかったためか線路には
 雑草が伸びていて廃線になったような様相であったが、駅舎は開いていて白い猫が「留守番」をして
 おり、代行バス利用となるがやはり現役の駅であった。
 次の目的地は元乃隅神社(もとのすみじんじゃ)で、JR特牛駅から約1時間ほどで到着。
 日本海に向かって123基の赤い鳥居が連なる景色が圧巻の元乃隅神社は、赤い鳥居、青い海、緑の大地
 のコントラストが美しい、と言われており、断崖絶壁から見渡す光景は山口県屈指のパワースポットと
 して大人気となっている。さらにこの神社は米国CNNが「日本の最も美しい場所31選」の1つとして
 紹介されたため、今では若者を中心にSNSでの情報発信が多いようである。

   元乃隅神社の写真

 神社のご利益としては商売繁盛や大漁・海上安全をはじめ、良縁、子宝、開運厄除、福徳円満、交通安全、
 学業成就など様々な願いごとができる、との事であるが、良縁や子宝が含まれているためか、この日は
 若いカップルも多かった。賽銭箱が高さ6mの大きな鳥居の上部に設置されているが、賽銭箱にコインを
 入れるのは結構難易度が高そうで、多くの若者がチャレンジしていた。



 (元乃隅神社の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 元乃隅神社を楽しんだ後は、今夜の宿泊地であるJR新山口駅方面を目指す事になるが、途中の長門峡
 (ちょうもんきょう)に立ち寄る事にした。元乃隅神社から約1時間半ほどの行程となる。
 長門峡は、萩市から山口市にまたがる総延長約12㎞の阿武川沿いの美しい渓谷で、山口市にある「道の駅
 長門峡」から萩市の竜宮淵まで約 5.1 km の遊歩道が整備されている。ここは大正12年(1923)に国指定
 の名勝となった事もあり、遊歩道は開通してから100年以上経過している。長門峡はJR山口線の
 長門峡駅からもアクセス可能なので今まで何回か行く事を検討したが、JR山口線の列車の本数が少ない
 ため挫折して、今回レンタカーでようやく実現できた。今回は夕方であったので、道の駅から約 2km 程
 を散策し引き返す事とした。長門峡は紅葉の名所であるが確かに紅葉時期は綺麗だろうと感じた。




 (長門峡の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

   長門峡の写真

 JR長門峡駅まで行き駅舎の写真を撮った後は、帰路へと向かう。途中山口市内の瑠璃光寺がある観光
 スポット付近は、都心並みの渋滞であったが、一部無料区間の高速道路を経由して新山口駅には19時
 前には到着することができた。今夜の宿泊ホテルは「ホテルアムゼ新山口」で、今回の旅行では唯一
 ホテルルートイン系列では無い宿舎であったが、大浴場もあり(ただし男性のみ)レストランも併設
 していたので、それなりに満足できた。


  旅行記(4日目)


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