1日目 3月18日(日)
町田(3月17日夜発)-小田原-大垣-米原-加古川-西脇市-谷川-福知山-豊岡-城崎温泉(城崎温泉散策)-餘部(余部クリスタルタワー等散策)-浜坂-鳥取 鳥取(泊)
この日は、臨時快速のムーンライト「ながら」を乗り継いで午前中に加古川線に乗車後、城崎温泉と余部鉄橋を散策後、鳥取で宿泊、というコースである。
(1日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 青色が実際に移動した軌跡。 なお、自宅-加古川間は省略)
毎年春に青春18キップを使った旅行は全車座席指定の臨時快速「ムーンライトながら」を利用する事が恒例となった。今年はJR東日本の「えきネット」で
予約した日が満席だったので「ムーンライトながら」を行程に入れる事は諦めていたが、時々空席状況を見ていたら、3月17日の東京発が「空席あり」に変わって
いたので指定席を確保することができた。 この列車は小田原発 0:31 で途中の浜松に30分ほど停車する。 午前3時頃の浜松の構内は寒く、自販機で暖かい
コーヒーを買って暖を取った。
大垣に 5:50 に到着し、昨年から10編成になった米原行きに乗り換える。「ムーンライトながら」の乗客のほとんどは着席できたようであるが、何故が
大垣駅での乗り換えはホームを跨ぐので階段やエスカレーターは混雑して不便である。 ホームの向かい側の電車に乗り換えできない理由があるのだろうか、と
毎回不思議に思っている。 一方、米原駅での乗り換えはホームの向かい側なので、とてもスムーズである。
自宅から城崎温泉駅までの写真
今回は加古川線に乗るので、米原からの新快速では姫路の1つ手前の加古川駅で乗り換える。加古川着 8:53 で次の加古川線は 9:11 発で少し時間があったので、
4日目に乗車する嵯峨野観光鉄道の指定券を購入した。 加古川駅で加古川線に乗り換える際には中間改札口を通る必要があるが、これは加古川線にICチケットが
使えない無人駅があるために存在しているものと思う。加古川線は、加古川から兵庫県丹波市の谷川駅までの 48.5km の単線・電化区間の路線で、加古川発のほぼ
全ての電車は途中の西脇市で乗り換えとなり、ICチケットも西脇市駅までしか使えない。実際、西脇市-谷川-福知山間は人家も少なく、典型的な田舎の風景の
路線である。加古川線は 1995 年に発生した阪神・淡路大震災の際にJR神戸線(大阪-姫路間の愛称)の迂回路の役目を果たし、その後迂回路の重要性が認識された
ために、電化、運転本数の増加、ICチケットの段階的導入が成されてきている。終点の谷川からJR福知山線の接続は必ずしも良くないが、今回は7分の接続で
福知山線の電車に乗り継ぐ事ができた。
福知山駅は京都丹後鉄道も乗り入れているので、3日目に使用予定の「天橋立まるごとフリーパス」を事前購入した。
福知山から豊岡で一度乗り換えて 14:07 に城崎温泉駅に到着。
(城崎温泉街の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)
城崎温泉は 1300 年の歴史をもち、有馬温泉、湯村温泉とともに兵庫県を代表する温泉である。京都からの山陰本線は、この城崎温泉まで電化しているので、京都や
大阪から城崎温泉直通の特急電車も走っていて、非常に便利な立地にある。城崎温泉街は道路も狭く駐車場も少ないようなので、鉄道の方が利便性が良いように思う。
城崎温泉は基本的には7つある外湯めぐりが主体の温泉で、旅館内の内湯は規制により小さいものしかないので、温泉宿泊客の多くは外湯を利用する。浴衣姿の女性が
外湯めぐりをしている姿を良く見かけるのは、この温泉街の特徴である。
今回、城崎温泉に滞在する時間は約2時間だったので、外湯体験は諦め、城崎温泉ロープウェイに乗り、山頂の大師山から城崎温泉街の眺望を楽しむ事にした。
城崎温泉(山麓)駅から山頂の大師山(山頂駅)まで約7分間の所要時間であるが、途中に温泉寺のある温泉寺という中間駅がある。そこで、行きは山頂まで直行し
山頂からの眺望を楽しみ、帰りは温泉駅に途中下車するコースとした。 温泉寺は養老4年(720年)に城崎温泉を開いた道智上人により天平10年(738年)に開創
された古刹で、33年に1度しかできない国重要文化財の十一面観音像がある。しかし33年間にこの木造の仏像をメンテナンスするのだろうか、が少し気になった。
温泉寺のとなりに、同寺の所蔵品や町内から出土した埋蔵文化財を展示している城崎美術館があり、一通り見た後、ロープウェイの温泉寺駅から城崎温泉(山麓)駅
へと向かう。1本目は満員だったので乗車できなかったが2本目には何とか乗車できた。 山麓駅からは、7つの外湯の前を通りながら城崎温泉駅へと引き返したが
7つの外湯の中で最大の「一の湯」が一番賑わっていたようである。
城崎温泉街の写真
城崎温泉 16:18 発の列車に乗り、今夜の宿泊地である鳥取へと向かうが、途中、余部(あまるべ)で下車。余部鉄橋は 1912 年(明治45年)に開通した当時は東洋随一の
鋼トレッスル橋という事で観光名所になっていたが、1986年(昭和61年)の列車転落事故を契機に架け替え作業が開始され 2010 年 8 月に新橋梁に移行した。
約100年間山陰本線の運行を支えてきた旧余部鉄橋の歴史を後世に継承するとともに人々の交流を促す観光拠点とするため、鉄橋の一部(餘部駅側の3橋脚3スパン)を
展望施設として残し、旧鉄橋直下に自由広場等からなる公園施設とあわせ、2013年(平成25年)5月に展望施設「空の駅」が完成した。また、この施設へ行くための
エレベーター(愛称:余部クリスタルタワー)も2017年(平成29年)11月に整備された。 展望施設の付近には道の駅「あまるべ」や昔の鉄道遺産を展示している
資料館もあった。 余部駅には自動車で来る観光客も多いようだが、それらの観光客にもぜひ列車で新余部鉄橋を渡って欲しいという願いから、余部-鎧(よろい)間
の往復の列車時刻表が提示されていた。
余部鉄橋と周辺の写真
余部駅周辺で1時間程度の散策を楽しんだ後、余部 17:58 の浜坂行きの列車に乗り、浜坂で鳥取行きに乗り換え鳥取には 19:01 到着。
なお浜坂駅の駅名の看板が、以前のものから新しく変わっていた。
今夜は、2015年春にも利用した事がある、「鳥取グリーンホテルモーリス」に宿泊した。
旅行記(2日目)
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