4日目 6月29日(木)
 札幌-旭川(レンタカーで散策)-旭川-札幌(泊)



  (4日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
    青色が実際に移動した軌跡。 ただし、札幌-旭川の往復は省略)

 この日は札幌から旭川へ鉄道で移動した後、旭川でレンタカーを借用し、旭川周辺と
 富良野方面を散策し、再び札幌に戻るというルートである。

 札幌発 6:29 発の特急ライラック1号で旭川へと向かい、旭川には 7:56 に到着。
 旭川駅前のトヨタ営業所で予約していたレンタカーを借用。私はいつも予約時には
 車種おまかせコースを選択しているが、今回は何とハイブリイッド車であった。



  (天人峡周辺の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 まず最初に、羽衣の滝で有名な天人峡へと向かう。確か昔は旭川-天人峡間は路線
 バスがあったと記憶しているが、現在は自動車でしか行くことができないところに
 なっている。旭川駅を出発ししばらくは美瑛・富良野方面に向かう国道237号線を
 走るがJR富良野線とほぼ並行している。途中から分岐ししばらく走ると、忠別湖と
 いう大きな湖が現れる。忠別湖は洪水調節、水力発電、上水道の供給、かんがい用水
 の供給、流水の正常な機能の維持を目的とし、平成19年に完成した多目的ダム湖で、
 ダム湖周辺には眺望できる駐車場が数か所あり、雄大な自然と美しい景色を楽しむ
 ことができる。約1時間ほど走行し 9:20 頃に天人峡の駐車場に到着。

   天人峡・羽衣の滝と周辺の写真

 羽衣の滝へは車では行けず、ここから徒歩で行く事になるが、最初にびっくりした
 のは、営業していると思われる旅館が1軒しかなく、羽衣の滝に行く途中にある
 大きな旅館(天人峡グランドホテルとホテル天人閣)は経営不振で廃業して廃墟化
 している事であった。廃業後放置され、ホテルの割れたガラスが道路に飛び散って
 おり、何とも無残な姿になっている。メインの観光資源が温泉と1つの滝だけでは
 再建が難しいようで、2つのホテルは地元自治体の費用で撤去され公園に生まれ
 変わる、との事である。羽衣の滝は天人峡駐車場から徒歩で約15分程度のところ
 にある。羽衣の滝への遊歩道は天人峡で起こった大規模な土砂崩れにより、2013
 (平成25)年5月に通行止めとなっていたが、こちらの方は 2018(平成30)年6月に
 通行が全面開通された。落差270m、7段の岩肌を流れ落ちる「羽衣の滝」は、北海道
 最大かつ全国第3位を誇る名瀑となっている。遊歩道で会った観光客が3~4組いたが、
 羽衣の滝をゆっくりと鑑賞する事ができたのは良かった。



  (麓郷の森周辺の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 次の目的地は、ドラマ「北の国から」ロケ地となった富良野の麓郷の森である。
 天人峡駐車場から来た道を引き返すが、帰りは忠別湖北側のルートとした。
 こちらのルートでは、忠別湖の湖岸に行くことができ、実際に釣りを楽しんでいる
 人もいた。途中、上富良野町の休憩所に立ち寄り、麓郷の森には正午近くに到着。
 早速、3施設(丸太小屋、五郎の石の家、拾って来た家)共有券 1200円 を購入。
 ドラマのストーリーを熟知していなくてもそれなりに楽しめたが、反省点としては、
 ここに来る前にドラマ「北の国から」のストーリーをちゃんと頭に入れておけば
 もっと楽しめたと思った。
 最初に行った丸太小屋は「田中邦衛が演じる黒板五郎(くろいたごろう)の丸太小屋」
 といい、「北の国から」の初期の頃に五郎と純、そして蛍が住んでいた家である。
 中に入ると2階へ上がるロフトがあり、何となく懐かしさを感じた。
 今回3施設の共有券を購入したが、3つの施設は離れていて車での移動が必要で
 ある。そういうわけで、車で次の五郎の石の家へと向かう。
 黒板五郎の渾身の作ともいえる「石の家」は、終のすみ家、最後の家である。
 大自然の中に佇む赤い屋根と風車が目を引く石の家で、内部には当時の写真
 パネルや小道具などが展示されおり、薪で沸かす石風呂や暖炉もそのまま残って
 いた。近くは、五郎さん「最初の家」や五郎の墓らしきものもあった。
 石の家から車で10分ほどのところにある「拾ってきた家~やがて町~」は、
 ドラマの中の「2002年 遺言」に登場した雪子さん(竹下景子主演)の住居と
 アトリエとなっている。バスを利用した「純と結の家」は中に入る事はできたが
 バスの座席部分は立ち入り禁止だった。ゴンドラリフトを利用した「正彦と
 すみえの家」もあり、3施設の中では、私はここが特に印象深かった。

   麓郷の森と周辺の写真

 麓郷の森の3施設を楽しんだ後、最後の観光スポットとして、美瑛の青い池に
 行く途中、JR布部(ぬのべ)駅に立ち寄った。布部駅はドラマの中では、五郎、
 純、蛍が物語の始めに降りるついた駅になっており、ドラマ作者の倉本聰氏の
 「北の国此処に始まる」の直筆の看板がある。ただし、大変残念な話であるが、
 根室本線の富良野-新得間は来年(2024年)の3月に廃線が決まっているらしく
 この駅も営業休止になるようである。この駅は解体しないで何とか保存して欲しい
 と心から思う。



  (青い池周辺の散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 拾って来た家を散策していた頃から雨が降り始めたため、美瑛の青い池はちゃんと
 見る事ができるのかかなり不安だったが、とりあえず美瑛方面に向かう。
 約70分くらい走行して、近くの道の駅びえい「白金ビルケ」に到着。実はカーナビ
 で青い池を選択しても何故かヒットしなかったので、道の駅で場所を訊いたが、
 すぐ近くであった。
 幸いな事にこの頃には雨も上がった。アップルがこの「青い池」をMacの壁紙の
 一つに選んだことから世界的にも知られるようになった経緯があり、この日も
 多くの外国人観光客を含め非常に多くの人が訪れていた。快晴では無かったが
 池はそれなりに青色で多くの人は満足していたようである。この池が青く見える
 には美瑛川の澄んだ水に滝などから流れ出るアルミニウムを多く含んだ地下水が
 混ざるためと言われており、一応は科学的にも説明がついているようである。
 ここの駐車場は乗用車が 500円となっており、これだけ多くの観光客が来れば
 駐車場収入だけでも多額であろう、とつい余計な事を考えてしまった。

   青い池と周辺の写真

 青い池から約1時間で旭川駅前のトヨタ営業所にレンタカーを返却し、旭川
 17:00 発の札幌行特急電車に乗車しようと予定していたが、何とこの日は
 岩見沢、美唄付近の大雨で運休して、次の特急は 19:00 発との事だったので、
 駅ビルのレストランで夕食をとった。19:00発の特急電車は、私は何とか座る
 事ができたが満員で、しかも美唄-岩見沢間が徐行運転だったので、札幌には
 30分以上遅れての到着となった。今夜宿泊のホテルルートイン札幌北四条は
 札幌駅から結構遠いので、1駅先の桑園駅から歩く事にした。桑園駅からは
 雨の中、約15分ほど歩き、ようやくホテルに辿り着いた。


   旅行記(5日目)

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