2日目 6月27日(火)
 釧路からレンタカーで道東方面散策  -知床斜里(泊)



  (2日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
   青色が実際に移動した軌跡。)


 この日は釧路から根室の納沙布岬まで行き、その後野付半島に少し立ち寄った後、今夜の宿泊
 地である、知床斜里駅前のビジネスホテルへと向かうルートである。

 釧路駅の近くにあるトヨタレンタカーの営業所を 8:20 頃出発し、途中の釧路別保ICまでは
 無料の高速道路を走行し、そこからは国道44号線を東方向に向かう。出発して約2時間で、
 「道の駅スワン44ねむろ」に到着する。国道44号線上にあり、目の前の風蓮湖には春と
 秋にはオオハクチョウの姿も見る事ができ住所も根室市なので、このような名前になったと
 思われる。またここは日本最東端の道の駅との事で、内部は風蓮湖などを眺望できるよう全面
 ガラス張りでとても綺麗なところであり、レストランも併設している。 大型バスも1台停車
 していたためか結構賑わっていた。 



  (風蓮湖・温根沼周辺散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 道の駅から少し根室方面に進むと「根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター」があり、
 そこへ立ち寄った。春国岱(しゅんくにたい)はオホーツク海と風蓮湖の間に横たわる細長い
 砂州で、多くの自然が残っているところである。このネイチャーセンターでは春国岱の自然を
 紹介する展示物があり、バードウオッチングや自然観察会等も開催されている。ネイチャー
 センターの横の道を降りて行くと春国岱の駐車場があり、そこには5台くらいの車が止まって
 いて、風景を楽しんでいる人も見かけた。ここから春国岱のハイキングコースがあるが何故か
 この日は通行禁止になっていた。

   釧路-風蓮湖・温根沼の写真

 風蓮湖・春国岱を後にして、次は根室市街地を経由して日本最東端の地である納沙布(のさっぷ)
 岬を目指す。出発してすぐに温根沼(おんねとう)という大きな淡水と海水が混ざった汽水湖
 と呼ばれる湖があり、ここも秋と春にはハクチョウが翼を休めに来るところである。
 根室市中心部から納沙布岬までは、北側と南側の2つのルートがあるが、行きは南側ルートを
 通る事にした。北方領土に「歯舞群島」があるが、このルート沿いに「歯舞郵便局」とか
 「歯舞漁港」という名を目にする事ができた。納沙布岬には 11:30 頃の到着。



  (納沙布岬周辺散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 納沙布岬は本土最東端(北緯43度23分、東経145度49分)に位置し、当然日本で一番早く朝日と
 出会える場所となっている。まずは駐車場から少し離れた納沙布岬灯台へと向かう。
 この灯台は1872年に建設された北海道初の洋式灯台で、「日本の灯台50選」にも選ばれており、
 また日本の灯台の父ともいわれるリチャード・ヘンリー・ブラントン氏による設計である。
 残念ながらこの灯台の内部へは立ち入る事はできない。
 駐車場からはオーロラタワー(望郷の塔)が見え、ここからは天気に恵まれれば歯舞群島や、
 国後島といった北方領土を上から眺めることができるが、この日はあまり天気が良くなく
 眺望は期待できなかったので今回はパスした。近くに「四島(しま)のかけ橋」というアーチ
 状のモニュメントがあることをうっかり忘れてしまって、今回は見る事ができなかったのが
 残念であった。

   納沙布岬-厚床間の写真

 次の目的地である野付半島に行く際、来た時とは別ルートであるJR根室本線(花咲線)に
 沿ったコースを選んだ。最初は無人駅であるJR東根室駅で、この駅は日本最東端の駅と
 なっている。なお、2013年に利用し今回はパスした根室駅は有人最東端駅となっている。
 そのあと、昆布盛駅、落石駅と立ち寄った。昆布盛駅の近くで温根沼の展望が良いところ
 を探したが、残念ながら見つからなかった。落石駅の近くに落石灯台があったのを思い出し
 近くまで行ったが、駐車場から灯台までは自動車が通行できずそれなりの距離があるよう
 だったので、今回はギブアップした。その後、貨車を流用した別当賀(べっとが)駅を
 通り、厚床駅に 14:30 頃に到着した。この駅は廃線になった旧国鉄標津線の分岐駅だった
 ところで無人駅ではあるが駅舎はそれなりに立派であった。
 厚床から国道243号線を北上して野付半島を目指す途中に、別海町指定の文化財となって
 いる旧標津線奥行臼(おくゆきうす)駅へ立ち寄った。根室原野の開拓と産業の振興を図る
 ため敷設された旧標津線の旧奥行臼駅は北海道の駅の原風景を思い出させる感慨深いもの
 であった。
 
 旧奥行臼駅出発後、今度は国道244号線を北上すると右手に太平洋が見えてきた。しばらく
 行くと「道の駅 おだいとう」があり立ち寄ったが、この日は定休日だったので、屋上の
 別海北方展望塔は閉鎖されていた。 尾岱沼(おだいとう)は別海町の野付湾に臨む地区で
 漁港や温泉もあり、50年あまり前の大学生時代には尾岱沼ユースホステルに宿泊した事も
 ある。また11月頃から野付湾の南部の「白鳥台」と呼ばれる海岸にはオオハクチョウの
 大群が飛来する。野付湾の対面には野付半島の一部の野付崎ではトドマツが立ち枯れた
 風景が奇観を呈するトドワラがあり、尾岱沼港とトドワラの間は夏期に観光船が連絡して
 いる。大学生時代は、尾岱沼湾から漁船で野付半島の先端である荒浜まで行き、そこから
 トドワラまで約8kmのコースを歩いたのは懐かしい思い出である。



  (野付半島散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 今回は野付半島を車で、野付崎にある「野付半島ネイチャーセンター」までドライブ
 した。16時頃であったが数十人の観光客が残っていた。ここからトドマツが枯木のある
 トドワラまで片道30分で行けたが、今回は遅くなってしまったので断念した。こんな事
 ならば落石岬には立ち寄らなければ良かったと後悔した次第である。なお不定期であるが
 ネイチャーセンターからトドワラまでトラクターバスも運行していた。

   奥行臼-野付半島-知床斜里間の写真

 少しばかり尾岱沼に後ろ髪を引かれたが、今夜の宿泊地である知床斜里へと向かう。
 交通量が少ない国道244号線を通り、根北峠を通り約1時間ほどで知床斜里駅前の
 ルートイングランティア知床斜里駅前に到着。このホテルは「ルートイングランティア」
 という名のとおりルートイン系列ホテルではハイクラスであるが、ここのレストランは
 夕食は営業していなかった。しかたなく、近くを散策したが多くのお店がお休みで夕食
 できるところが見つからず、コンビニ弁当となってしまった。

   旅行記(3日目)

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