2日目 11月27日(日)
 玉川学園前発-新宿-東京-高崎-水上-土合(散策)-土樽(散策)-小出-会津若松-郡山-仙台-古川(泊)




  (2日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
   青色が実際に移動した軌跡。)



 この日の主目的は 2022年10月に全線復旧したJR只見線に乗車することで
 あるが、JR只見線の列車本数が少ないので、最初はモグラ駅と呼ばれて
 いる JR上越線の土合(どあい)駅を散策する事にした。
 JR上越線も、水上-越後湯沢は、群馬-新潟の県境を跨ぐためか通学生
 が少なく、従ってこの間の列車本数も1日5本とかなり少ないが、土日
 祝日は1日6本運転されるので、今回はそれを活用した計画である。

 土合駅は上越線の水上駅から2つ目の駅で、今回水上 8:28 発の下り電車
 に乗車するために、東京-高崎間は上越新幹線を利用する事にした。
 自宅の最寄り駅の玉川学園前を 5:02 発の小田急線に乗車し、新宿でJR線
 の乗り換え、東京駅には 6:01 に到着するので、6:08 発の上越新幹線
 「とき301号」にギリギリ乗車できる。高崎には 6:57 の到着。
 高崎から 7:11 発の在来線に乗り換えて水上には 8:18 に到着できる。
 水上 8:28 の電車に乗り換えて土合駅には 8:37 の到着。

   JR土合駅の写真

 土合駅の最大の特徴は、上り線が地上駅、下り線が地下駅となっていて
 上下のホーム間が大きく離れていることである。これは上越線の複線化
 の際に下りホームを地下70 mの新清水トンネル内に設置したことによる
 もので、下りホームから駅舎に行くには、ほぼ一直線に伸びる462段の
 階段(長さ338 m)を上り、その後143 mの連絡通路に設けられた計24段の
 階段を上る必要がある。
 実際に土合駅の下り線ホームに 8:37 に到着すると、私以外に合計10人程
 が、下り線ホームやホーム内にある待合室で思い思いの時間を満喫して
 いるように見えた。ここから地上にある駅舎へ向かったが、途中ベンチ
 で座ったりゆっくりと歩いていったので、20分以上はかかってしまった。
 その足で上りホームへ行ったが、ここはどこにでもある普通の光景で
 あった。
 土合駅のかつての駅務室には現在「DOAI VILLAGE」の名の喫茶店らしき
 ものがあり、この日は日曜日なので開店準備のためか、数人が集まって
 いた。次の下り電車までに時間があったので、土合駅近くの「谷川岳
 ドライブイン」へ行ってみたが、朝早かったためかお店は営業していな
 かった。土合駅前にはバス停があり、本数は少ないが上越新幹線の上毛
 高原駅行きのバス便があり、2人がバスを待っていた。

 土合駅下りホームへ462段の階段を降り、土合 9:53 発の電車に乗車し
 次の土樽(つちたる)駅に 10:02 の到着。ここで下車して、この駅から
 徒歩圏内にある毛渡沢(けどさわ)橋梁へと向かう。





  (毛渡沢橋梁散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 毛渡沢橋梁は全長217.4m、高さ10m以上の石造りの鉄道橋であり、
 昭和6年9月1日の水上駅-越後湯沢駅間の清水トンネル開通に伴って
 架橋されたものである。現在はその横に比較的新しい鉄橋があり2本
 が並行しているが上り線が利用しているものが当時のものである。
 橋の真下から見ると大迫力であり、テレビで日本の美しい鉄道橋梁
 第2位で紹介されたこともあるとの事である。
 毛渡沢橋梁の近くには発電所の設備があり、現在も稼働しているようで
 ある。

   毛渡沢橋梁の写真

 土樽駅へと引き返し、土樽 11:58 発の下り電車まで時間があったので
 待合室で展示されている鉄道関連パネルを見て時間を潰していた。
 この 11:58 発の電車は平日は運行しないので、日曜日だからこそ
 毛渡沢橋梁を見る事ができたわけである。この電車に乗り小出には
 12:57 の到着。

 いよいよこの日のメインイベントであるJR只見線への乗車となる。
 JR只見線は、2015年11月に会津若松発の下り列車に乗車したが、当時は
 会津川口-只見間は不通で代行バスであった。2022年10月にこの区間が
 復旧したので、今回は小出からの上り列車で全線乗車となる。
 小出 13:12 発の2両編成の列車には既に多くの乗客が乗車していた。
 兄弟や親戚から構成される5人グループ客が6人分の座席を確保して
 いたので、1席を譲ってもらい何とか座る事ができた。

   只見線から古川までの写真

 この列車の小出-会津若松間の所要時間は4時間12分であるが、
 こんな長時間立ちっぱなしでなくて本当に良かったと思う。
 また、会津若松間は、このグループ客の1人(70代の女性)と少し
 話もできて退屈しなかった。
 JR只見線のうち、小出-会津川口間は1日3本しかなく、とても不便
 な路線となっている。また、途中の只見までは車窓もそれほど見るべき
 ところも少ない。
 只見には 14:25 の到着。只見駅で下車する人や乗車する人もいたが、
 ほとんどの人はそのまま乗車継続のようである。
 只見-会津川口間は、昨年10月の全線開通を祝い、線路沿いで手を
 振る住民や、多くのカメラを構える撮り鉄がいた。この区間は復旧に
 あたり上下分離方式となっており、福島県が土地や鉄道施設を保有し、
 JR東日本が同社の車両による運行を担う事になっている。つまり、
 線路の保守費用は自治体(福島県)が負担し、JR東日本から線路の
 使用料金をもらう方式なのである。この日は全線復旧して2ヶ月弱で
 あるが、平日でもこのような乗車率だとバス代行ではなく鉄路に拘った
 福島県も良かったのではないかと思う。しかし今後もそれなりの
 乗車率を維持する施策が必要であると思われる。
 会津川口に 15:25 の到着。反対側のホームには小出行きの列車が
 停車していたが、こちらも混雑していた。
 会津川口-会津若松間は、列車本数も1日6本の増加し、第一只見川
 橋梁、第二只見川橋梁、第三只見川橋梁、宮下アーチ三橋など旅雑誌
 などで紹介されている絶景スポットがある。しかし、これらの絶景は
 列車内より、外部から橋梁を渡る列車を望む写真が多い。次回機会が
 あれば、自動車でこれらの観光スポットに来てみたいが、列車の本数
 自体が少ないので、列車と橋梁を同時に写真に収めることは難しそう
 な気がする。
 かなり薄暗くなって、終点近くの西若松駅に着いた時、反対側には
 小出行きの3番列車が停車していた。時刻表で調べると、この列車は
 西若松を 17:12 に発車し小出には 21:25 に到着となっていた。
 我々の列車は西若松を 17:17 に出発し、終点の会津若松には 17:24
 に到着した。
 
 会津若松 17:30 発の磐越西線の快速電車に乗り換え、郡山 には
 18:36 の到着で、郡山からは 18:54 発の東北新幹線「やまびこ
 151号」に接続し、仙台には 19:37 に到着する事ができたが、
 そこから先の接続が悪く50分以上の待ち時間があったので、仙台
 駅の地下街で夕食をとることにした。
 その後、仙台 20:30 発の「やまびこ71号」で次の駅の古川で
 下車。 古川には 20:43 の到着となった。今夜の宿泊先は、以前に
 宿泊した事もある「ホテルルートイン古川駅前」で、2連泊となる。


   旅行記(3日目)

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