2日目 9月6日(火)
 レンタカーで旭川-稚内間をドライブ。 稚内(泊)



  (2日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
   青色が実際に移動した軌跡。)



 この日は、旭川でレンタカーを2日間借りて、留萌と日本海側の国道232号線を経由して
 稚内へ目指し、稚内市内を散策するルートである。
 朝8時オープンのトヨタレンタカー旭川駅前店で手続きを済まし、まずは留萌を目指す。
 現在留萌へは深川からJR留萌本線で行く事ができるが、この少なくても石狩沼田-留萌間は
 2023年度に廃止される事が決まっている。 留萌市は、無料区間の自動車専用道路が整備
 されているので、鉄道存続の財政支援する事よりも廃線を選択した。 旭川から深川JCT
 までは有料の道央自動車道を経由し、そこから留萌までは無料の自動車専用道路となるが、
 交通量も少なく鉄道よりも所要時間が少ないので、留萌市民にとっては鉄道がなくなっても
 不便を感じないのかもしれない。 JR留萌駅には10時少し前に到着したが、1日7本しか
 列車が走っていない割には大きな駅舎であった。
 留萌市の観光スポットの黄金岬は留萌駅から車で5分くらいのところにあり、日本海に沈む
 夕陽は絶景で「日本の夕陽百選」にも選ばれているところである。 午前10時半頃に到着
 したが、20人程度の人が訪れていた。

   旭川-留萌-稚内間の写真

 留萌から日本海側を北上する国道232号線はオロロンラインと呼ばれているが、それは
 かつてこの地域に数万羽が生息していた「オロロン鳥」(正式名称はウミガラス。)に由来
 している。1987年3月まではこの国道と並行して旧国鉄羽幌線があり急行列車も走っていた
 が、残念ながら乗車する機会がないままに廃線となってしまった。 しかし、当時の急行
 列車停車駅である、小平、苫前、羽幌、遠別、天塩という駅は何となく記憶に残っていた。
 黄金岬から約45分で「道の駅おびら鰊番屋(にしんばんや)」に到着。この道の駅には、
 「国指定重要文化財 旧花田家番屋」があるが、ここは鰊(にしん)漁が盛んだった明治38年
 頃に建築され道内で現存する番屋では最大の規模を有し当時雇い人が200人を超えた大鰊漁家
 となっており内部の見学もできる。
 さらに国道232号線を北上すると、羽幌町に入るが、ここは天売島・焼尻島へのフェリー
 が運行されている。焼尻島へは、私が小学校高学年の時に親戚のおじさんと旅行に行った
 事を少しだけ記憶していて、オロロン鳥が多かった事を思えている。
 更に国道を北上し、道の駅「えんべつ富士見」で昼食を取ったが、この道の駅に100円
 ショップが併設していたが100円ショップ併設の道の駅は私にとっては初めてであった。
 さらに北上するとサロベツ原野の散策拠点である「サロベツ湿原センター」があるが、
 ここは2013年9月に散策したので、今回はパスした。 なお、この付近から利尻島・
 礼文島を見るスポットがあるが、少し雲がかかっていた。



  (稚内市内散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 留萌から約4時間かけて稚内市内に入り、2013年にも来た事があるノシャップ岬の
 14時30分頃に到着。前回はここで夕陽を眺めていたが、周辺は当時(約9年前)と
 ほとんど変わっていないように見えた。 次に前回も訪問した稚内公園へと向かう。
 ここは急カーブの車道を登るので冬季は通行止めになり、途中の道路は一方通行となって
 いる。前回は稚内のシンボルである「氷雪の門」しか見なかったが、今回は少し時間が
 あったので展望施設と郷土資料館が一緒になった「開基百年記念塔」にも登る事ができた。
 標高が高いので記念塔からの稚内市内の眺望はなかなか良かった。また郷土資料館内には
 樺太(サハリン)に関する資料が多く展示されていた。

   稚内市内の写真(ノシャップ岬・稚内公園)

 稚内公園の高台を降り、JR稚内駅の近くの道の駅「わっかない」の駐車場に車を止め、
 稚内港北防波堤ドームへと向かう。このあたりが旧樺太航路の発着場として使われて
 いた時、ここに通じる道路や鉄道へ波の飛沫がかかるのを防ぐ目的で、昭和6年(1931)
 から昭和11年(1936)にかけ建設された防波堤で、古代ローマ建築物を思わせる太い
 円柱となだらかな曲線を描いた回廊となっている。 一部が改修工事中であるが、
 十分に楽しむ事ができた。
 JR稚内駅に戻ったがここは日本最北端の駅であるので、記念入場券を購入した。
 最後に、旧瀬戸邸(旧瀬戸家住宅主屋)を訪問した。ここは稚内が底曳(そこびき)
 漁業の前線基地として活気に満ち溢れていた昭和20年代に、沖合底曳漁業の親方
 である瀬戸常蔵氏の邸宅として建てられ、今は稚内市の管理下で邸宅内には、当時の
 宴席風景が再現されているほか、稚内の漁業に関する展示物などがある。
 この日は稚内市の観光関係者が案内・説明をして下さったが、瀬戸常蔵氏の子孫は
 冬季の寒さのためここに済む事に耐えられず稚内市に寄贈された、との事である。

   稚内市内の写真(稚内港北防波堤ドーム・旧瀬戸邸等)

 稚内市を散策し、今夜の宿泊ホテルであるJR南稚内駅の近くの「ホテル大将」へと
 向かう。2013年9月には「ドーミイン稚内」と「稚内グランドホテル」に宿泊
 し、当時も9月の稚内市内のホテルの料金が他に比べて高価だった記憶があるが、
 今回は「ドーミイン稚内」は約 15000円 で「稚内グランドホテル」はネット予約が
 不可となっていた。そこでしかたなく「ホテル大将」へ宿泊したのだが、ここでも
 朝食付きで 11500円 程の料金であった。今回はじゃらんのポイントがあったので、
 何とか稚内市内に宿泊できたが、何故稚内市のホテル料金が高価なのか、いまだに
 良くわかっていない。 なお、稚内市の繁華街はJR稚内駅ではなくJR南稚内駅周辺
 で、今回も前回と同様に居酒屋での夕食となった。


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