2日目 11月30日(月)
 五所川原-津軽中里-五所川原-川部-新青森-仙台-松島海岸-(松島散策)-仙台-福島-米沢(泊)




 (2日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 青色が実際に移動した軌跡。)


 この日は津軽鉄道の乗り鉄と松島観光がメインである。

 ホテルを朝早くチェックアウトし、津軽鉄道の津軽五所川原 6:35 発の列車に乗車する。津軽鉄道といえばストーブ列車が
 有名であるが、ストーブ列車の営業は12月からなので、この日は普通のディーゼルカー車両である。朝早い時間帯であるが
 平日なので高校生らしき乗客が多かった。昨日購入した「津軽フリーキップ」は途中の金木(かなぎ)まで有効であるので、
 金木から終点の津軽中里間を社内で精算してもらった。(片道400円で往復800円) 途中の金木は作家太宰治の生家
 がある斜陽館もあり、このあたりの主要観光スポットとなっている。斜陽館には2003年10月に訪れた事があるので
 今回はパスしたが、機会を見つけてまた行ってみたいところである。五所川原から約35分で津軽鉄道の終点の津軽中里駅
 に到着。 以前はこの駅からJR津軽線の津軽二股駅/北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅行きの路線バスが存在していたが
 利用者が少ないため廃止になったようである。津軽中里駅から折り返し列車で五所川原へ引き返したが、帰りの列車も
 高校生の通学生が多かった。 最近のローカル線は高校生の通学利用がメインとなっているような気がする。

   五所川原から松島海岸までの写真

 五所川原から五能線と奥羽本線で新青森へと向かう。途中の川部駅で約30分ほどの待ち時間があったが、この間に
 五能線の観光列車である「リゾートしらかみ」を見かけた。 新青森 9:39 着で、同駅 9:52 発の「はやぶさ16号」で
 仙台へと向かう。川部駅で約30分の待ち合わせ時間があったにせよ、五所川原-新青森間と新青森-仙台間の所要時間が
 ほぼ同じというのは改めて新幹線の凄さを感じてしまう。 仙台に 11:29 の到着。
 当初、仙台観光として松島と青葉城の2カ所を考えていたが、詳細計画を検討したところ2カ所は難しそうなので、今回は
 松島だけに絞って散策することにした。 JR仙石線で仙台 11:51 発の電車に乗車し、松島海岸駅に 12:30 の到着。

 日本三景の松島は冬季でも観光客が期待できるため、この日も松島湾一周の遊覧船が日中1時間に1本運航していた。
 13:00 発で50分間の「仁王丸コース」がそれで、松島海岸駅前の案内所でもチケットが購入できた。ただしコロナ禍の
 状況なので乗船名簿記入の他に検温が必要であった。 仁王丸の1つが新規に造船された事のキャンペーンとして、通常
 大人1人1500円のところが1000円で乗船できたのはラッキーであった。このコースは予約不要で湾湾内を50分
 かけてゆったりと愉しむ島巡りで、船内案内放送付きで、仁王島、鐘島、千貫島、雄島、双子島、などの島々を見る事が
 できた。 



   (遊覧船のルート。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 遊覧船を下船して、すぐ近くにある「五大堂」へと向かう。「五大堂」はその名のとおり、五大明王像を安置

 しているが、五大明王の御開帳は33年に一度で次は2039年の予定との事である。しかしここは東北地方で最古の桃山建築
 の建物として国の重要文化財に指定されているお堂なので、外観だけでも十分楽しむ事ができる。ちなみに、「五大堂」へ
 通じる橋は「透かし橋」と言われるが、縁結び橋としても有名との事である。

   松島散策の写真(1)

 次は、遊覧船からも見えた長い朱塗りの橋の先にある福浦島へと向かう。この朱塗りの福浦橋は別名「出会い橋」とも
 呼ばれている。この橋は東日本大震災の津波で破壊されたが台湾の支援で修復されたため、日台友好の架け橋となって
 おり案内の看板にもその主旨が記載されている。福浦島へ行くのは有料なのでチケットを購入後全長252mの橋を渡って
 島に上陸する。 福浦島には歴史的重要なものは何もなく自然公園の様相の割には結構広いので、急ぎ足で島を一周し
 次は、伊達政宗の菩提寺である「瑞巌寺(ずいがんじ)」へと向かう。 この寺は7年間の平成の大改修が終わり2016年
 4月に国宝の本堂拝観が再開したところである。 本堂に入ってすぐの「室中孔雀の間」の仏間には本尊である聖観世音
 菩薩立像のほかに政宗の位牌、政宗の子・忠宗の位牌が安置されており、襖絵には孔雀が描かれているが、ここは
 極楽浄土を表したものといわれている。なお、本堂には10の部屋があるが、部屋によって襖絵と天井の造りが違って
 いるのが特徴となっている。10の部屋の中には伊達家一門(親戚)用の「文王の間」、藩主用の「上段の間」、
 皇族用の「上々段の間」など特徴のある部屋が並んでいた。本堂は写真撮影禁止であるが、本堂から外の写真はOK
 だったので中庭の整備された庭園の写真を撮る事ができた。
 瑞巌寺の隣に、伊達家2代忠宗の嫡男光宗の菩提寺である「円通院」があり、ここは紅葉スポットとして有名な庭園が
 あり、縁結び観音も有名であるが、時間の関係で今回は割愛した。
 次に、松島での最後の散策スポットである雄島(おしま)へと向かう。ここは松島観光の中心地から少し離れた所に
 ある。雄島は古来より僧たちの修行場であり、雄島へは「渡月橋」という朱塗りの橋を渡って入る。この橋は、かつて
 僧たちが雄島に入る際に陸地の俗世との縁を切ったことから「悪縁を断つ橋」ともいわれている。雄島からの松島の
 眺めはなかなかの絶景である。

   松島散策の写真(2)



   (松島散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)

 約4時間の松島散策を終え、再び松島海岸駅に戻る。現在駅舎は改良工事中であるが、改宗後はどのような駅舎に
 なるのであろうか。JR仙石線で仙台に戻り、少し早い夕食をとり、仙台 17:43 のやまびこ154号で福島へ行き
 福島から山形新幹線に乗り換え、今夜の宿泊地の米沢へと向かう。
 山形新幹線の自由席は2両しかなく、以前に座れなかった苦い経験があるので、途中えきねっとで福島-米沢間の
 指定席を確保したが、コロナ禍なので自由席も空いていた。 米沢に 19:09 に到着。今夜は米沢駅から600mの
 ところにあるホテルルートイン米沢駅東である。

   旅行記(3日目)

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