2日目(6月28日)
 新潟 - 喜多方(喜多方を散策)- 会津若松 - 郡山 - 仙台 - 盛岡    盛岡(泊)




   (2日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
    青色が実際に移動した軌跡。)

 新潟 8:24 発の快速「あがの」に乗り、磐越西線の喜多方へと向かう。新潟から新津までは信越本線で新津から磐越西線へと入る。
 新津は今は新潟市に編入合併されたが、新津駅はJR東日本の3路線(信越本線、羽越本線、磐越西線)が乗り入れるターミナルで、
 かつての新津市は「鉄道の街」として知られ、多くの国鉄関係者が在住していた、との事である。 実際、新津駅構内は非常に広い。
 列車は磐越西線に入っていくとだんだんと人家も少なくなり、やがて阿賀野川に沿って走行するようになる。
 喜多方に 10:28 に到着。

    新潟から喜多方までの写真




      (喜多方散策。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。)


 この日の喜多方市の天候は、晴天だった昨日とは異なり曇り時々小雨という状態であったが、気を取り直して、市内散策を開始する。
 喜多方といえばまず喜多方ラーメンが思い浮かぶが、蔵のまち、として多くの見ところがある。 喜多方市江戸時代には物資の集散地として、
 また若松城下と米沢を結ぶ街道のまちとして栄え、いまも4,200棟以上の蔵が広く分布している。
 蔵が多く残っているのは喜多方駅から徒歩20分ほどの「ふれあい通り」で、ここに「蔵のまち案内所」があり観光パンフレットが多数
 置いてある。隣に「喜多方ラーメン神社」という看板がかかった建物があり、覗いてみると、喜多方市内のラーメン店の紹介写真が展示
 されていた。

   喜多方市内の写真(1)

 最初に、大和川酒造北方風土館へ立ち寄る。大和川酒造店は、江戸時代中期の寛政二年(1790)の創業で、1990年に酒造を喜多方市郊外に
 移転するまで200年近くこの地で酒造していたが、今は観光施設となっている。風土館の内部は江戸蔵、大正蔵、昭和蔵に分かれており、
 江戸蔵は昔の酒造りの道具等の展示、大正蔵は同社の商品ラインナップの展示、昭和蔵は土蔵特有の音響効果の良さを活かして演奏会も
 できる多目的ホールとなっている。風土館見学の最後には、無料で同社のお酒を試飲できるコーナーもある。
 次に甲斐本家蔵座敷へと向かう。この蔵は大正6年から約7年をかけて作られ、座敷蔵、住宅店蔵、醤油蔵が文化省の有形登録文化財建造物と
 なっている。特徴的なのは、建物の1階に人が住み、2階は貯蔵庫になっている点と思われる。また、大理石の風呂もあり、当時としては
 珍しいものだったと思われる。あとケヤキの大木を削って作ったらせん階段は当時の職人の技術の優秀さを感じ取れる。

 しばらくふれあい通りを散策した後、ここから少し離れた小田付(おだつき)地区へ足を伸ばすことにした。途中、喜多方ラーメンの老舗
 である「まるや」の前を通ったが、昔家族旅行で喜多方に来た時ここでラーメンを食べたところである。この日は火曜日の定休日であった。
 小田付地区は蔵の集積率が高い地区で、酒蔵の小原酒造、味噌蔵の金忠(かねちゅう)は歴史を感じさせる建物である。
 さらにぶらぶら散策し、「会津喜多方ラーメン館」に着く。ここには40種類以上のラーメンの他に、ラーメングッズや菓子類なども販売
 している。昼食時だったので、隣接する「たんぽぽ亭」で喜多方ラーメンを食べた。
 煉瓦藏の外観がすてきな若喜商店を通り、少し歩くと昭和レトロミュージーアムがあり、ここでは昔懐かしい昭和年代の生活雑貨や家電製品
 などが展示されている。建物が「昭和レトロミュージーアム1号館」となっていたので、係の人に「2号館は何処にありますか?」と訊いた
 ところ、残念ながら廃館になって今はこの1号館しか現存しない、との事であった。

 次に、少し離れたところにある「喜多方蔵の里」へ向かう。途中、きれいに整備されたサイクリングロードがあったが、ここは旧国鉄日中線
 の跡地を利用したものである。喜多方蔵の里は、蔵づくりの文化を後世に伝えることを目的に設置され、約4,500平方メートルの敷地内に、
 中庭を中心として店蔵、味噌蔵、穀物蔵、蔵座敷、郷頭曲り家等を配置して、蔵や民家のある懐かしい日本の原風景を形造っている。
 駅へと引き返す途中に、手造り工芸店「木之本」があり、魅力あるオリジナル手造り工芸品が展示、販売されていたが、2階の桐のこ人形館
 では、実物そっくりの動物の人形が展示されており、特に猫のお祭り縁日風情が見ていてとても楽しかった。これらの桐のこ人形は会津桐の
 木片をラーメン粉粘土に練り込み一体一体手びねりで作る、という手のかかる作業で、これだけの猫を作るのに気が遠くなるような時間が
 かかったと思われ、感動してしまった。
 最後に、喜多の華酒造場へと向かう。ここの煉瓦煙突はかつて酒を仕込む際に使われていたらしいが、今は使われておらず、シンボル的な
 存在のようである。

   喜多方市内の写真(2)

 喜多方での約5時間半の散策を楽しみ、喜多方発 15:52 の列車で会津若松へ行き、ここで郡山行きの電車に乗り換え、郡山からは
 東北新幹線で仙台へ、更に仙台で乗り換えて、今夜の宿泊地の盛岡には 19:33 の到着であった。


 


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