1日目(6月27日)
 町田 - 東京 - 上越妙高 - 柏崎 - 吉田 - 東三条 - 弥彦(彌彦神社、弥彦山、弥彦公園を散策)- 吉田 - 新潟   新潟(泊)



 (1日目の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
    青色が実際に移動した軌跡。)


 昨年(2015年)3月に北陸新幹線が金沢まで開通したが、私はこの路線は東京-軽井沢間しか乗車経験がない。そこで今回は東京-上越妙高間を
 「はくたか号」で乗車することにした。上越妙高から先はJR西日本の管轄になるので、「大人の休日倶楽部パス(東日本)」では乗車できなくなる。
 北陸方面へは「大人の休日倶楽部会員限定 北陸フリーきっぷ」というものが用意されていて、4日間有効で22000円となっている。
 こちらは利用できる期間が「大人の休日倶楽部パス(東日本)」より多くなっているので、機会があれば利用しようと思う。

 北陸新幹線の「かがやき号」は全車座席指定車で上越妙高駅には停車しないため、東京発 6:28 の「はくたか551号」の自由席に乗車した。
 私が乗車した自由席車両は、東京駅を出発した時にはガラガラであったが、上野、大宮、高崎あたりで多くの人が乗り込んで来て、軽井沢や上田では
 乗る人も降りる人も多く、長野まではそこそこの乗車率であった。 長野からは各駅に停車し、飯山の次の上越妙高で下車する。
 この駅は、妙高高原や野尻湖などの観光地から少し離れているので鉄道旅の人にとっては多少不便と思われるが、レンタカーを使えば効率良く
 観光地を散策できるかもしれない。

   自宅から弥彦駅までの写真

 上越妙高駅から柏崎行きの快速電車に乗り換える。途中の直江津まではJR線ではなく「えちごトキめき鉄道」という第三セクター線であるが、
 ありがたい事に「大人の休日倶楽部パス(東日本)」でも乗車可能である。
 柏崎から越後線の電車に乗り換える。途中の出雲崎は「良寛さんと夕日のまち」となっており、良寛が生まれたところで日本海に沈むきれいな夕日を
 アピールしているが、一番近いと思われる良寛記念館まで出雲崎駅から3kmほどあるので、残念ながら今回はパスする事にした。なお、出雲崎と
 いう地名に聞き覚えがあったが、調べて見るとNHK紅白歌合戦にも出場したことがある米国人の演歌歌手ジェロのヒット曲である「海雪」の歌詞の中に
 「出雲崎」が入っていた。

 越後線の電車は柏崎から約1時間でこの電車の終点の吉田駅に到着した。この駅で約50分ほど待ち合わせ時間があったので昼食をとろうと思ったが
 駅前には食堂もお店もなく、駅構内にも売店がないので、結局手持ちの菓子類が昼食となってしまった。 吉田駅は、東三条-弥彦間を走る弥彦線の
 途中駅になっているので、まず東三条まで行き、そこから折り返して弥彦駅へ行くことにした。東三条に行く途中に燕三条という上越新幹線の駅が
 あるが、このあたりは包丁や工具などの金物の工業が盛んな三条市とステンレス製品の加工業者が多い燕市に隣接しており、両市は補完関係を保って
 このあたりの日本を代表する金属加工製品の一大産地を形成している。弥彦線の終点の東三条駅は信越本線も乗り入れる在来線としては大きな駅である。
 この電車は、折り返し弥彦行きとなり、今来た経路を引き返し、吉田駅で9分停車し、弥彦駅へと向かう。弥彦駅は吉田駅から2つ目で、最初の矢作駅
 を過ぎると赤色の大きな鳥居が見えた。弥彦山を背に大きくそびえるこの大鳥居は高さが30.16mあり、弥彦のシンボルとなっているとの事。
 弥彦線の電車は、終点の弥彦駅に 13:46 に到着。 JR弥彦駅は彌彦神社の本殿を模した木造寺社造り(入母屋造)で趣のある建物となっている。




   (彌彦神社、弥彦山、弥彦公園散策。 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)


 弥彦駅から外苑坂通りを10分ほど歩き、赤い橋が見えると右折し神社通りになり、更に5分ほど歩くと彌彦神社の入り口である一の鳥居に着く。
 一の鳥居の手前には観光客用の土産店や食堂などがあり、その中に人間そっくりの人形が椅子に座っている店もあり、そのリアルさに驚いた。
 彌彦神社は1300年以上前の創建と言われ万葉集にも詠まれた古社である。この神社の御祭神は天香山命(あめのかごやまのみこと)で、
 天照大御神の御曾孫に当たり、越後国の文化・産業発展の祖神として「おやひこさま」の敬称で地元では篤い信仰を寄せられている。
 境内は樹齢400年~500年の古木に包まれ、荘厳雰囲気が漂っている。拝殿横に弥彦山ロープーウェイ山麓駅行きの無料シャトルバスがあった
 ので、これに乗車する。時間的には2~3分の距離であるが、途中はほとんど片道一車線の木々に囲まれた狭い道であった。

   彌彦神社、弥彦山、弥彦公園の写真(1)

 弥彦山は山全体が彌彦神社のご神域で標高が634mの山であり、高さ的には東京スカイツリーと同じとなっている。登山道も整備されているが、
 今回は往復ロープウェイを利用する事にした。ロープウェイは約1000mを5分で結んでおり、この日は晴天だったので越後平野の展望が
 すばらしかった。周辺は桜や紅葉も見事との事であったが、今は山頂のあじさいの花が見頃となっていた。
 山頂駅には展望レストランやパノラマタワーなどがあるが、まずは御神廟(奥の宮)へと向かう。山頂駅から徒歩20分ほどの距離であるが、
 上り坂がけっこうきつい。途中に、放送局の送信所が多数あった。
 御神廟からは、近くに佐渡島も見え、また日本海の海岸線とそれに寄りそうような町並みの展望がすばらしかった。

 御神廟から今来た道を引き返し、ロープウェイ山頂駅方面に戻る。そこから駐車場へ向かう大回りの道を通り、駐車場に着くとそこが弥彦山
 パノラマタワーの入り口である。このタワーは高さが100mで展望室が360度回転しながら上昇し、頂上でも数分間その高さで回転して
 いる。上昇するにつれて日本海や佐渡島、反対側に越後平野の展望が開け、更に展望レストランやロープウェイ山頂駅も眼下に見え、ガラス越し
 とはいえ、この雄大な景色は圧巻の一言であった。
 パノラマタワーからロープウェイ山頂駅まで戻る際は、クライミングカーを利用した。これは何と勾配が50度もある交通機関で、所要時間は
 わずか1分である。

 ロープウェイ山頂駅から下山し、山麓駅から再びシャトルバスで彌彦神社の拝殿横に着く。もう宝物殿は終了の時間帯だったので、境内を
 散策すると、有名な日本の鶏を集めた鶏舎と、近くに鹿舎があった。また相撲場の土俵もあり、彌彦神社は境内めぐりが楽しい神社である。
 一の鳥居から参道を通り弥彦駅へと向かう。途中に弥彦公園があったので、公園経由で駅へと向かう事にした。
 弥彦公園は、滝や渓流、高台、トンネルなどがあり、特に秋の紅葉の頃は絶景であるが、ツツジや花菖蒲などがいたるところに植えられており
 花の好きな人には楽しいところかもしれない。

   彌彦神社、弥彦山、弥彦公園の写真(2)

 弥彦駅から吉田まで弥彦線で引き返す。途中にまた例の大鳥居が見えた。吉田駅からは越後線の電車に乗り換えて新潟方面へと向かう。
 途中に「新潟大学駅」があるためか、学生の乗客が非常に多かった。
 新潟駅にはまだ明るい 18:30 頃の到着となった。


   旅行記(2日目)

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