1日目(11月9日)
町田 - 東京 - 角館(角館散策)- 大曲 - 横手(横手散策) 横手(泊)
この日は、前回 2015年6月下旬の「大人の休日倶楽部パス(東日本)」の旅と同様に、6:32 東京発の新幹線に乗車したが、今回は新青森行きの
「はやぶさ1号」ではなく、秋田行きの「こまち1号」であった。
この日の秋田地方の天気予報は雨となっていたが、予報どおり角館に近づくにつれ雨が降ってきた。角館には 9:35 着で 13:25 発の列車まで
4時間弱の散策を楽しむ事にする。 大人の休日倶楽部パスの発売期間中のためか、あいにくの雨にもかかわらず、多くの観光客が角館駅で
下車した。
(角館散策 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)
角館は「みちのくの小京都」とも呼ばれ、北側はかつては「内町(うちまち)」と呼ばれ武家屋敷が立ち並ぶのに対し、南側は「外町(とまち)」
と呼ばれ、昔は商家などの町並みが続いたところで、今も古い建物や土蔵も数多く残り店舗やレストランなどに活かしている。 さらに町中を流れる
「桧木内川(ひのきないがわ)」堤は、約2kmにもおよぶ桜並木があり、特に桜の季節には多くの観光客が押し寄せてくる、との事である。
まずは、角館駅から武家屋敷のある内町まで、約25分ほどかけて歩くことにする。 今は秋の紅葉シーズンであるが、赤黄緑の3色の木々が
雨に濡れてとても綺麗であった。 武家屋敷には、石黒家、青柳家、岩橋家、松本家、河原田家、小野田家、の6つの旧家があるが、石黒家と
青柳家は有料で中を見ることができる。
最初に訪れた石黒家は、佐竹北家に仕え財政関係の役職についていた家柄で、この屋敷は現存する角館の武家屋敷の中で格式が一番高い、と言われて
いるとの事。この屋敷の特徴は、現在も石黒家の末裔が住んでいる事で、公開されているのは一部だけであった。
次に訪問した青柳家は、角館歴史村と呼ばれており、3000坪の広い邸内にいろいろな施設があり、武家屋敷のテーマパークのような感じである。
入場券売り場となっている格式高い「薬医門(やくいもん)」を入るとすぐに約200年前の姿がそのまま残っている「青柳家母屋」があり、さらに
邸内には「解体新書」の挿絵を描いた小田野直武(おだのなおたけ)の像があり、昔の秋田の農村の暮らしを今に伝える「秋田郷土館」、角館ゆかりの
先人のハイカラ指向を受け継ぐアンティークミュージアムである「ハイカラ館」では、清水の神明水で淹れた『南蛮茶(コーヒー)』の香りを
ゆっくりと味わえるくつろぎのサロンもある。また、当時の武士の生活様式を伝える武家道具が展示されている「武家屋敷」もあり、この青柳家邸内
は本当にいろいろと楽しめるところである。 残りの岩橋家、松本家、河原田家、小野田家は外から見るだけで中には入る事ができない。
旧家を見た後は、「角館樺細工伝承館」を見学する。ここは伝統的工芸品樺細工を間近に見ることができ、当日も職人が作業していた。またここは
観光の拠点施設という位置づけも担っており、多くの土産品を販売していた。
角館の写真
桜の名所の桧木内川堤をちらっと見た後、昔の商人の町である外町方面へと向かう。外町史料館の「たてつ家」には庭があり、近くの薬師堂は
イチョウの木が印象的であった。 西宮家(にしのみやけ)は地主として繁栄した家で、明治後期から大正時代にかけて建てられた5つの蔵と母屋で
構成されており、古文書や貴重品の展示のほかレストランもある。 近くの安藤家は1853年創業の醸造元で、今でも「安藤醸造」として店舗のみならず
通信販売も手がけており、味噌・醤油・漬物を無添加・天然醸造で作っている。
雨の中での約4時間弱の角館散策を終え、再びJR角館駅へと戻る。
角館発 13:25 の「こまち13号」で大曲まで行き、ここから各停電車に乗り換え、大曲から3つ目の横手駅で下車する。今夜宿泊予定の
ホテルプラザアネックス横手で荷物を預け、さっそく横手市内散策を行う。駅構内の観光案内所でパンプレットと情報を入手する。まずは
石坂洋次郎文学記念館へと向かうが、幸運にも約10分後に近くまで行く路線バスがあるとの事なので、それに乗ることとした。それにしても、
石坂洋次郎文学記念館、横手公園展望台、横手市ふれあいセンターかまくら館の3つを1日でまわるなら100円で見学できるとはビックリである。
(横手散策 GPSロガーのログデータで実際に移動した場所の軌跡を表示)
青い山脈や若い人などの著者である石坂洋次郎は、大正15年から13年間、この横手市で教員生活を送っており、この記念館では生原稿などが
展示されており、彼の生涯に触れることができる。訪問時には私1人しかおらず係の方がとても親切に説明して下さった。
次に横手公園へと向かう。横手公園は横手市を一望できる城跡公園で、天守閣様式の展望台がある。この展望台は12月から3月の雪のシーズンは
休館との事である。展望台からは横手市の町並みと横手川の眺めを堪能することができた。横手公園から来たのとは違う坂道を下り、横手市の
町並みを散策しながら、横手市ふれあいセンターかまくら館へと向かう。途中、石坂洋次郎の住んだ家があったが、今は別の方のお住まいに
なっている。雪が多い土地らしく、雪に備えて雪囲いの準備もされていた。
横手市ふれあいセンターかまくら館の館内ではマイナス10℃に保たれたかまくら室があり1年中かまくらを体験できる。また短時間のムービーで
横手市の紹介をやっており、横手市を詳しく知ることができた。
横手市の写真
ホテルに戻り、チェックインした。夕食はホテル内の居酒屋風のレストランで食べた。
旅行記(2日目)
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