3日目(6月25日)
秋田-十二湖-弘前-秋田(泊)
昨日早く寝たため、この日は朝 5:30 に目が覚めてしまったので、朝食の散歩として、近くの千秋公園(せんしゅうこうえん)に行く事にした。
千秋公園は、秋田藩主である佐竹氏の居城である久保田城跡を利用した総合公園で、園内には緑が多く、復元された久保田城御隅櫓・本丸表門が
藩政時代の雰囲気を今に伝えている。この他にも園内には秋田県民会館や秋田市立中央図書館明徳館、平野政吉美術館などがあるが、当然この
時間帯はどこも開いていない。 それでも早朝の園内には、散歩やジョギングをする人が多かった。 残念ながら園内の高台からは秋田市の
市街地を展望できる場所はなかった。久保田城の見張り場と武器倉庫の役目を持った御隅櫓(おすみやぐら)の建物の展望室からは市街地の
眺めが良いと事だが、こちらも未だ開いていなかった。
秋田千秋公園の写真
朝食を済ませホテルをチェックアウトして、JR秋田駅へと向かう。 この日の最大の目玉は観光列車「リゾートしらかみ号」で五能線に乗り
更に十二湖めぐりをする事である。
秋田発 8:28 のリゾートしらかみ1号に乗車する。リゾートしらかみ号は、全車座席指定の快速列車である事、日本海が見えるのは上り下りを
問わず座席番号がAの席である事、を事前に調査し座席も予約したので、日本海の風景を楽しめるはずである。 なお、リゾートしらかみ号には
「くまげら編成」「青池編成」「橅編成」の3種類が日替わりで運転されているが、この日は秋田から十二湖までは「青池編成」で十二湖から
弘前までは「橅編成」であった。
「青池編成」のリゾートしらかみ1号は東能代までは奥羽本線を走り、東能代から進行方向が変わり五能線に入る。東能代駅のホーム内に
五能線の起点を表す標識と「くまげら編成」の車両に似せた待合室があり、ここで記念写真のサービスをやっていたので、私も便乗して
シャッターを押して貰った。 五能線最初の停車駅の能代には10分停車するが、駅のホームには観光客をターゲットにした地元の人たちの
お土産コーナーがあり盛況であった。能代はバスケットボールが強い高校があるためか、駅のホームにバスケットボールのネットがあり、
乗客がゴールしたら粗品を貰える、という催しもやっていた。 私もチャレンジしたが入らず。 能代は木も有名なので、木製の箸置きと
パズルをお土産に購入した。
リゾートしらかみ号では車窓が素晴らしいところは車内放送で案内すると共に列車も徐行してくれ、観光客へのサービスは非常に良い。
いくつかのビューポイントを経由し、列車は 10:27 に十二湖に到着し、多くの乗客がここで下車した。
十二湖駅には産直施設や観光案内所、コインロッカーはあるが、JRのみどりの窓口がなくこの駅で座席指定券の購入ができないので、
リゾートしらかみ号に乗車するには事前に座席指定券を購入しておく必要がある。私は次の 13:03 発のリゾートしらかみ3号の座席指定券
を確保しておき、約2時間半の湖めぐりの散策を行う計画をたてていた。
秋田駅から十二湖駅までの写真
十二湖駅からバスで15分ほどで終点の奥十二湖に到着した。ここには「森の物産館キョロロ」という十二湖の土産物がたくさん販売されて
お店があるが、有名な青池はここから徒歩で10分くらい歩いたところにある。オフシーズンの平日という事で、シニア層の観光客が多いが
多くの人は青池とブナ自然林を散策してバスで引き返すようである。 私は約2時間半の時間を最大限に活かし、湖群を見ながら十二湖駅の
方へ引き返し、途中で十二湖駅行きのバスに乗る事にした。
まず有名な青池であるが、湖自体は小さいが吸い込まれそうな青い色の湖である。なぜ青く見えるのかいまだ解明されてないとの事。
科学的にうまく説明がつかないので、その分神秘的に感じる。青池から階段を登ると200メートルほどブナの自然林が続く。
ここから十二湖へ戻るコースを選択したが、さすがにこのコースを歩く人は少ない。約3kmほどを歩き、沸壺の池、落口の池、中の池、
越口の池、王池東湖、王池西湖、二ツ目の池、八景の池、などを見る事ができた。 途中、中の池の近くに十二湖ビジターセンターがあり、
十二湖の自然を紹介した展示物があったが、ここに幻の魚といわれているイトウを養殖していた。しばらく見ているとビジターセンターの
方が、1年経過したものがこちらの大きさ、3年経過したものがこちら、と説明して下さった。
王池東湖の周りに「十二湖荘」という食事処があったが、この日は営業していなかった。ガイドブックによれば、クマのいるお食事処という
事になっているが、クマなどはおらず、しばらく使っていないような貸しボートが寂しく湖に浮かんでいるだけであった。
八景の池の近くは日本キャニオンの入り口があり、標識では 0.5 km となっていたので行く事にしたが、以外と道のりは長く、0.5km 以上は
あるように思えた。しかし、展望台からの眺めは雄大で印象深いものであった。
八景の池近くのバス停からバスに乗り十二湖駅に引き返す。
十二湖散策の写真
十二湖駅から「橅編成」のリゾートしらかみ3号に乗車する。こちらも海側のAの席を確保していたが、乗車した車両は4人用のボックス席
であった。沿線の主要駅である深浦を過ぎ、千畳敷で15分間の観光停車があった。リゾートしらかみ号の運行日には1日3往復運転されるが、
この千畳敷で観光停車するのは1往復だけである。ここは海へと続く広々とした岩場が美しいところで、太宰治の小説「津軽」にも登場する
地なので文学碑も建っている。
十二湖駅から鰺ヶ沢駅までの写真
千畳敷を出発し再び海岸沿いを走るが鰺ヶ沢駅からは内陸に入るが、今度は津軽三味線の生演奏や津軽弁「語りべ」の実演があったり、
本当にリゾートしらかみ号はサービス精神が旺盛である。主要駅である五所川原では、津軽鉄道に乗り換える人も多い。
このリゾートしらかみ3号だけが弘前止まりなので(1号と5号は弘前経由で青森まで行く)、川部駅で下車しては青森方面に行く人も
多かった。 リゾートしらかみ3号は定刻どおり 15:51 に弘前に到着した。 この列車は折り返し弘前発 16:06 のリゾートしらかみ6号と
なり、今来た路線を引き返し秋田着が 20:39 となる。 この時間帯は日本海に沈む夕陽が綺麗なので非常に魅力的であるが、座席指定券を
持っていないので今回は諦めた。
鰺ヶ沢駅から弘前駅までの写真
代わりに弘前発 16:33 の特急つがる8号に乗り、奥羽本線経由だと秋田着 18:46 なので、やはり五能線はかなり遠回りのようである。
本日も秋田に宿泊であるが、昨日よりも駅に近い、中通温泉 こまちの湯 ドーミーイン秋田 というところに宿泊した。
こちらも大浴場があり、快適であった。
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