2日目(6月24日)
 越後湯沢-新潟-鶴岡-酒田-秋田(泊)





 この日は、上越新幹線の残りの区間(越後湯沢-新潟)に乗る事、鶴岡と酒田の散策、ついでに男鹿線に乗る事を実現した。

 まずは、越後湯沢発 7:24 のとき501号に乗り新潟へと向かう。この列車は2階建て車両ではなかった。新潟までの間は、浦佐、長岡、燕三条
 と各駅に停車するが、越後湯沢が既に新潟県なので、何と上越新幹線には新潟県に5つもの駅が存在している事になる。
 建設当時は、採算無視の政治路線といううわさもあったが、この日は平日の通勤時間帯のためか、どの駅からもそれなりに乗客が乗車し新潟まで
 利用していた。

 新潟に 8:14 に到着し、8:23 発の羽越線の特急いなほ1号に乗り換える。この車両はリニューアル車両という事で、オレンジ色が基調の明るい
 デザインの車両であった。 新潟から約2時間、鶴岡までの車窓では日本海の眺めを楽しむ事ができた。 鶴岡には定刻どおり 10:18 に到着。

   新潟から鶴岡までの写真

 鶴岡市は米どころの庄内平野の中にあり庄内藩14万石の城下町として栄えたところである。駅前の観光案内所では、何と無料で自転車の貸出し
 を行っていたので、さっそく3時間ほど借用し、市内散策をする事にした。
 最初に向かったのは鶴岡公園で、ここは鶴岡城址でこの中には庄内藩酒井家の殿様を祀っている荘内神社、鶴岡が生んだ多くの先人たちの偉業を
 たたえる資料が展示されている大宝館などがある。また鶴岡市出身の藤沢周平の作品と彼の生涯を紹介している藤沢周平記念館も近くにあるが、
 ここは今回は割愛した。 大宝館は、大正時代に建てられたオランダバロック風の窓とルネッサンス風のドームを持つ疑洋風建築で、とても素敵な
 建物であった。

 鶴岡公園の近くに、庄内藩校の致道館がある。ここは藩政を立て直すために 1805 年に創立された藩校で、今でも聖廊、講堂、御門、御入間など
 が残っており、東北地方に唯一現存する藩校である。
 このほか、庄内藩主の御隠殿だった致道博物館や、庄内藩御用商人の風間家の住宅であった丙申堂など興味深い見どころがあったが、時間の関係で
 今回は外から建物を見るだけとした。 鶴岡市は、もう1度時間をかけて散策したい場所である。

   鶴岡散策の写真

 鶴岡発 12:48 の特急いなほ3号で酒田へと向かう。この車両は従来の水色基調の車両であった。車窓からは鳥海山の勇姿を眺める事ができた。
 最上川を渡って、酒田着 13:07 。
 酒田駅でも無料の貸し自転車があったので、借用して山居倉庫(さんきょそうこ)へと向かう。 ここは 1893 年に建造された米の倉庫で、現在
 でも一部農業倉庫として使われている。屋根が二重構造になっていたり、倉庫の周りにあるケヤキ並木などは日よけや風よけの役目を果たし、
 昔の人たちの知恵には感心してしまう。倉庫の一部はお土産店になっているが、一部は庄内米歴史資料館として、庄内米や農家のくらしに関する
 資料が展示されている。

   酒田散策の写真

 酒田発 14:43 の特急いなほ5号に乗り 16:13 に秋田着。 秋田から男鹿線の各停で男鹿まで往復する。1~2両編成かと思いきや何と4両編成
 であったのにはびっくりした。男鹿線は「男鹿なまはげライン」と呼ばれているようになまはげのラッピングが車両に施されていた。
 行きはそれほど混雑していなかったが、帰り(男鹿→秋田)は高校生で満員であったので4両編成も納得いった。男鹿線は1日に15本以上
 あるので、沿線の人たちの重要な足になっているようである。

   酒田から男鹿線までの写真

 この日は、秋田駅から徒歩10分以上かかる「イーホテル秋田」に宿泊した。昨日の越後湯沢のホテルよりもずっと大きく、宿泊客の多く
 何となくホッとした気分になった。


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