旅行記(1)

   18日は会社の出張先の神戸で宿泊し、19日朝7時半にホテルを出発して、奈良に
   向かう。阪急電車とJRを乗り継いで、大和郡山駅で下車する。郡山駅は奈良駅の1つ
   手前の駅で、観光地としてはあまり有名ではないが、柳沢15万石の城下町である。
   この郡山駅は西村京太郎の推理小説の中でも、東北の郡山駅との関係で犯人のアリ
   バイ作りで登場している。今回当初から郡山市を観光する予定はなく、たまたまJRと
   近鉄の乗り換えついでに通っただけであったが、意外と良かった。

        郡山外堀緑地付近の写真


   いよいよ、今回の目的である、吉野山に向かう。 近鉄郡山から橿原神宮までは
   スムーズに来たが、ここから乗り換えて吉野山に向かう。吉野に向かう途中、飛鳥、
   壺阪山(目の不自由な人の信仰が厚い壺阪寺への下車駅)など懐かしい駅を通り過ぎ、
   吉野駅に着いたのはもう午前11時半。この線は単線なので、列車待ち合わせが多く、
   終点吉野まで1時間近くもかかった。 まだ桜のシーズンだったので、多くの観光客で
   にぎやかだ。吉野山は、4月上旬から1ヶ月、下千本→中千本→上千本→奥千本と
   咲き続けるとのことである。

   まずは、ロープウェイにのり下千本まで来たが、ここの桜はもう散っていた。
   両側にお店が並ぶ舗装された道を、多くの人と一緒にひたすら歩く。私のようなひとり
   旅の人は少なく、家族、アベックが多い。こういう気持ちを大衆の中の孤独、というの
   だろうか。 10分近く歩くと、金峯山寺(蔵王堂)に着く。ここは昔信仰登山の根拠地
   として、修行者の入峰が絶えなかったとの事であるが、本日は子ども向けの音楽会を
   やっており、今は子ども連れハイカーの休憩地の様相である。

   さらに、吉野山を中千本へ向かって上って行くと、途中に吉野郵便局の出張所があり、
   ここで記念切手や記念はがきを販売していた。民営化の影響だろうか、最近は都心
   でも休日に葉書や切手を販売するのを良く見かける。ここに丸形の昔良くみかけた
   郵便ポストを見つけた。 少し歩くと、手作り豆腐の店があり、冷や奴や厚揚げ等を
   販売していた。私もつられて、このお店に入り冷や奴(200円)を食べた。良い水を
   使っているためか、とても美味しい。それにしても、この参道、どうして自動車通行を
   許可するのだろうか? 危なっかしいくてハラハラしてしまう。このあたりは、桜はまだ
   一部残っているが、もうシーズン終わりという感じで、上千本、奥千本に期待、という
   ところである。

         吉野山 上千本〜蔵王堂〜中千本 の写真

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