旅行記6日目




 
釧路-根室間の 135.4km を往復するために、朝 5:55 の快速はなさきに乗車する。釧路市街地を東へと向かい、
 途中の別保(べっぽ)駅を過ぎると人家も見えなくなり携帯電話も圏外となってしまったが、厚岸(あっけし)駅
 に近づくと太平洋が見えて漁村の風景となってきた。

 根室本線の釧路-根室間は愛称は「花咲線」と言われているが、この路線上にある浜中町は「ルパン三世」の
 原作者であるモンキー・パンチ氏の生まれ故郷であるため、この花咲線の列車もルパン三世のキャラクターが
 ラッピングされているものもあり、厚岸駅で停車しているラッピング車を発見した。
 厚岸駅を過ぎると大きな湿原が広がっていた。
 浜中駅の1つ手前の茶内駅で、列車交換のため停車時間が長かったので下車したが、駅構内や駅前の案内板にも
 多くのルパン三世キャラクターが描かれていた。 ただし残念ながら浜中駅は往復とも停車時間が短いので下車
 できなかった。

 浜中駅を出発し厚床駅を過ぎると列車は太平洋岸の少し標高が高いところを走る。昔(約40年前)にこの花咲線
 に乗った事があるが、その時昆布盛(こんぶもり)駅付近から温根沼という湖がきれいだったのが印象に残って
 いたので今回も期待したが、木々が生い茂っていて温根沼が一瞬しか見えなかったのが残念であった。
 列車は落石岬の最寄り駅である落石駅や花咲ガニを連想させる花咲駅を通り、定刻どおり 8:13 に根室駅に到着した。
 根室駅には「日本最東端有人の駅」となっているが、日本最東端の駅はお隣の無人駅である東根室駅なのである。

 到着列車は根室発 8:22 の折り返し列車となり、再び釧路へと引き返す。

   釧路-根室-釧路間の写真

 この日は日曜だったので、釧路駅には釧網本線の塘路行きの観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」が停車しており
 観光客でほぼ満席のようであった。 
 釧路駅で昼食をとり、11:29 発のスーパーおおぞら8号で新得駅まで行き、ここでスーパーとかち6号に乗り換える。
 スーパーおおぞら8号が新夕張駅に停車しないので乗り換えが必要となった。 新得-新夕張間は特急列車しか
 走っていない区間なので、この区間は特例により特急券無しでも特急列車の自由席に乗る事ができる。

 新夕張駅で36分の待ち合わせで夕張行きに乗り換えるが時間があったので新夕張駅を下車する。
 この新夕張駅は一部の特急列車が停車するのに平日は 7:25~15:30 までしか駅員がおらず、日曜祝日は無人駅と
 なる。駅前にもスーパーマーケットが1件あるのみの寂しい町並みであるが、この日は運動会の放送が聞こえたり
 フリーマーケットが開催されていたりしていた。新夕張駅は昔は紅葉山駅という名前だったが、この駅の標識も
 残っていた。

   釧路-新夕張の写真

 新夕張-夕張間はさびれた炭鉱の町を走る路線で哀愁が漂う。終着の夕張駅は観光案内センターを兼ねたしゃれた
 デザインの駅舎であった。 折り返しの列車が発車すると、地元のおばさんらしき人が黄色いハンカチを降って
 下さった。 この折り返し列車は千歳行きであるが、今夜の宿泊地の旭川へ行くには、2日目にも通った室蘭本線
 で岩見沢まで行った方がはやいので追分駅で下車した。新夕張駅と同様、追分駅も駅構内がとても広く、かつての
 石炭全盛時代の遺産であるが、今はこの追分駅もこの時間帯は無人駅となっており、寂しい限りである。

   新夕張-夕張-新夕張-追分-岩見沢の写真

 追分から岩見沢まで室蘭本線普通列車に乗り、岩見沢からはスーパーかむい35号に乗り換え 19:50 に旭川駅に
 到着した。旭川駅で下車したのは今回3回目である。


   
旅行記7日目

  
北海道フリーパス旅行のトップへ戻る