昨年から続いているコロナ禍で、なかなか鉄道旅行が難しい状況であるが、ヤフーオークションで 2021 年春用の
 青春18キップであと3回使用できるものを入手したので、これを使って3月に1日日帰り旅行、4月10日前後に
 泊まりがけの旅行を計画した。
 3月の日帰り旅行は、乗り鉄がメインで、JR烏山線、福島交通飯坂線、阿武隈急行の3路線の乗車を目的とした。
 事前に予約が必要なもの(宿泊ホテル、指定席券)は無かったので、天気予報を見て3月18日(木)に決定した。
 今回は、新幹線などの優等列車は利用できないので、観光らしき事はほとんどできなかった。
 実際の行程は以下のようになった。

  町田(自宅)-新宿-赤羽-宇都宮-烏山-宝積寺-黒磯-新白河-郡山-福島-飯坂温泉-福島-梁川-槻木-福島-新白河-黒磯-宇都宮-赤羽-新宿-町田(自宅)



  (この日の行程。 GPSロガーを使って、ログデータから実際に移動した場所を表示。 
  青色が実際に移動した軌跡。)

 まず、小田急の玉川学園駅から一番電車で新宿まで向かう。2021年3月13日のダイヤ改正で始発電車の時刻が
 4:50 から 5:02 に繰り下げられたので、新宿から埼京線で赤羽まで行き、赤羽で上野始発宇都宮行き電車に
 乗り継ぐ事とした。 今回の行程には関係ないが、今までは 6:00 より前に東京駅に到着することができたが、
 今後はできなくなるので朝早い新幹線には乗車できなくなるかもしれず、今後の鉄道旅の計画に影響が出そうな
 気がする。宇都宮には 7:51 に到着し、宇都宮 8:08 発のJR烏山線直通の電車に乗り換える。

   烏山線から飯坂温泉駅までの写真

 JR烏山線は、宇都宮から2つ先の宝積寺(ほうしゃくじ)から終点の烏山(からすやま)までの 20.4km の路線
 で、沿線にはこれといった観光スポットはないが、この宝積寺や途中にある大金(おおがね)といった縁起が
 良さそうな駅名もあり、宝積寺を除く烏山線の駅が7つあるので、七福神をキャラクターとして、各駅に各尊を
 割り当てて各駅の看板などを整備している。 烏山には 8:59 の到着。ちなみに終点の烏山駅には毘沙門天が
 割り当てられていた。
 烏山駅周辺にはコンビニ店も見当たらず、特に散策するような所も無かったので、9:39 発の折り返し電車で
 宝積寺方面へと引き返し、帰りは宇都宮まで行かず、宝積寺で下車した。 宝積寺駅の駅舎は斬新なデザイン
 であったが、東京五輪のメインスタジアムとなる新国立競技場を手がけた建築家隈研吾さんがデザインした
 ものである。また駅東口には、かつての農協の大谷石作りの倉庫を改装した集会所、展示場、コンサートなどが
 催されるホールなどを備え、新たに大谷石を使ったデザイン建築のレストラン、売店、休憩所の施設、多目的
 広場や大谷石のオブジェなどを配置した「ちょっ蔵広場」があり、市民の憩いのスペースとなっているようである。
 ただし、この日はまだ早い時間帯のためか、ほとんど人はいなかった。

 宝積寺から東北本線の下り電車を乗り継ぎ、黒磯、新白河、郡山と乗り換え、福島には 13:26 に到着。
 次に、福島交通飯坂線へ乗車する。 電車の乗り場は一度JR線のホームを出て、福島駅ビル内のお土産店
 を歩いて2~3分にあり、このあと乗車する阿武隈急行と隣り合わせのホームになっている。福島交通飯坂線は、
 福島駅から飯坂温泉駅までの 9.2km の路線で、「いい電」の愛称がある。メインは福島北郊の温泉地である
 飯坂温泉への足であるため、電車の車内には「ゆ」の文字が入った飯坂温泉のノレンがかけられているが、
 電車の乗客層を見ると通勤や通学路線にも使われている生活路線の様相である。福島駅を 13:50 に発車
 した電車は23分で終点の飯坂温泉に 14:13 に到着。 飯坂温泉は「福島の奥座敷」の異名を持つ温泉で、
 宮城県の鳴子温泉、秋保温泉と共に奥州三名湯に数えられる。 はるか昔の 2002年夏休みに自家用車での
 家族旅行で飯坂温泉に宿泊したが、鉄道で来たのは今回が初めてである。 ただし、今回は乗り鉄がメインで
 30分程度の時間しかなかったので、駅前周辺の写真を撮るだけとなった。飯坂温泉 14:40 発の電車で
 福島駅へ引き返す。 福島には 15:03 の到着。

   阿武隈鉄道沿線の写真

 次は、同じホームの反対側から、福島 15:28 発の阿武隈急行の電車に乗車する。阿武隈急行は、
 福島-槻木間の 54.9km を結ぶ第三セクターの路線で、全線電化されている。 阿武隈鉄道の沿線には、
 梁川(やながわ)付近に、やながわ希望の森公園や阿武隈渓谷などがある。 この路線は昔、福島県と
 宮城県を結ぶ鉄道路線を現東北本線と争った経緯があり、そのためか福島駅を出発して、JR線の線路や
 信号所を使って走行していた。福島から30分程乗車し、この路線の主要駅である梁川に 15:58 に到着。
 終点の槻木(つきのき)まで行く電車までの30分を梁川駅の待合室で過ごす。
 梁川 16:28 発の槻木行き電車に乗ると、阿武隈川に沿っての走行となり、丸森を過ぎると人家も増えてくる。
 終点の槻木では、電車の運転手に乗車券を渡し代わりに「乗車証明書」を受け取り、それをJR線の改札口
 の駅員に渡すようなシステムになっていた。 槻木に 17:14 に到着。

 槻木から 17:27 発のJR東北線上り電車に乗り継ぎ、ひたすら帰路へと向かう。
 途中、福島、新白河、黒磯、赤羽と乗り継いで新宿には 23:52 の到着。 新宿から 0:00 発の小田急線に
 乗り換えたが、この電車は自宅まで帰れる最終電車の1本前のもので、自宅には夜中の 1:00 付近の
 到着であった。










  (今回使用したキップ 
    青春18キップ、福島交通飯坂線フリーキップ、阿武隈鉄道線)



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