5日目(10月3日)
 青森-盛岡(盛岡市内散策)-宮古-久慈-八戸-青森-東京

 本日のメインは、盛岡-宮古間のJR山田線、宮古-久慈間の三陸鉄道北リアス線、久慈-八戸間のJR八戸線の乗車する
 事である。 今回の「大人の休日倶楽部パス」は三陸鉄道にも乗車可能なので便利である。 このルートでは、
 盛岡発 11:07 の快速リアスに乗車するのが乗り換え効率が良いので、最初に盛岡市内散策をする事にした。

 新青森 7:43 発の東北新幹線はやぶさ10号に乗るために青森駅から新青森駅に移動したが、新青森駅前は、ホテル
 などの商業施設がほとんど見当たらなく、広い空き地に立派な新幹線の駅舎が建てられている、といった感じで、
 何となく違和感がある。 何か商業施設を建設してはいけない規制でもあるのだろうか。 1時間の行程で盛岡へは
 8:44 に到着し、さっそく駅構内の案内所でパンフレットを入手した。 盛岡駅は、新幹線と在来線が同じ駅なので
 駅前は賑やかである。

 さっそく盛岡都心循環バスである「でんでんむし号」の乗車券を購入しようと乗車券販売窓口へと向かう。このバスは
 1回乗車が100円で1日乗車券が300円と非常に安価である。3回の乗車で元が取れるので、2時間あまりの散策
 であるが1日乗車券を購入した。 まず盛岡城跡公園までバスで行き、公園内を散策する。城は現存しておらず、
 巨大な花崗岩が積み上げられた石垣が美しいためか、日本百名城の1つになっているとの事である。敷地内には
 宮沢賢治や石川啄木の詩碑も立っている。 城跡公園から川沿いを歩き、ガイドブックでも必ず紹介されている、
 岩手銀行旧中ノ橋支店へと向かう。ガイドブックには修復工事中で外観のみ見学可能、となっていたが、この日は
 外観もシート覆われていて、東京駅風の赤レンガの洋館は写真だけの見学となってしまった。 
 次に「もりおか啄木・賢治青年館」へ向かう。旧第九十銀行の建物を活用した記念館で、館内は盛岡で学生生活を送った
 石川啄木と宮沢賢治の青春時代や生涯を紹介した展示物が提示されていた。 次は「ござ丸・森九商店」という1816年に
 創業の生活雑貨店を見たが、ここも補修工事をやっていた。 また、紺屋町番屋という消防隊の番屋として使われていた
 趣のある建物も多く、2時間という短い時間の割にはいろいろと楽しむ事ができた。

   青森-盛岡間と盛岡市内の写真

 バスで盛岡駅にもどり盛岡発 11:07 の快速リアスに乗車する。3両編成の列車であったが、意外に乗客は多く座席は
 ほぼ埋まっていた。 山田線の盛岡-宮古間は約2時間の所要時間であるが、沿線には大きな街や見どころも少なく
 向かいの席の浦和在住の鉄道ファンの方と雑談する時間が多かった。その方は「大人の休日倶楽部パス」を発売当初
 から利用されてとの事で、JR東日本エリアには詳しい方で、結局八戸まで一緒となった。
 宮古からは三陸鉄道の北リアス線に乗り換える。北リアス線は海岸線を中心に走る路線というイメージを持っていたが
 実際にはトンネルや山側のルートが半分以上を占めていた。 沿線は、東日本大震災の爪痕と現在必死に行われている
 復興の様子が見て取れる。特に象徴的なのは、津波で流されて、今年(2014年)4月にやっと再建された島越駅で、
 駅のホームには多くの旗が立てられていた。 途中の駅から阪急交通のツァーらしき団体客が大勢乗り込んで来て
 車内は賑やかになった。旅行業者も間接的に復興の支援をしているようである。

 宮古から約1時間半で終点の久慈駅に到着し、ここからJR八戸線に乗り換える。 北リアス線の車両は新しいためか
 乗り心地が良かったが、八戸線の車両は古いためか乗り心地が悪い。しかも冷房車ではなく扇風機が付いていたのには
 驚いた。 八戸線は、北リアス線より古いためか、トンネルも少なく海岸沿いを走る。 鮫駅の手前でウミネコ繁殖地
 として、国の天然記念物に指定されている蕪島(かぶしま)は、車窓からも見る事ができた。鮫駅からは多くの高校生
 が乗り込んできて社内は満員状態になって、列車は遅れて八戸駅に 16:50 頃に到着した。
 浦和の鉄道ファンは本日帰宅するとの事で八戸から上りの新幹線に乗車したが、私は青森駅に荷物を預けているので、
 青森まで戻り、新青森発 19:44 の東京行きの最終である「はやぶさ38号」に乗車した。
 東京着 23:04 で、新宿から小田急に乗り換え自宅に着いたのは零時を過ぎていた。

   盛岡-宮古-久慈-八戸間の写真

   
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